第171回 休校期間中の取り組みから
湘南学園では、全学で休校期間を6月第1週まで再延長させていただいております。全国的な情勢には変化もありますが、首都圏の状況はいぜん厳しい警戒が必要であり、ひきつづきご理解とご協力をお願いいたします。
学園生の皆さんは現在、どんな毎日を送られていることでしょう。
外出自粛の家庭生活が大変に長期化する中で、心身の状態はどんな様子なのかとても心配されます。幼小中高ホームページの「保健室特設サイト」もぜひご覧ください。学園生や保護者の皆様に少しでもお役に立てればありがたいです。何かあれば先生方にもご相談をお寄せください。
今回の通信では休校期間の再延長を受け、直接に会えない学園生の皆さんに向けて、幼小中高の各パートがどんな取り組みを進めているのか、その概要をお伝えしたいと思います。
中高や小学校では、限られた環境の中で学習保障をどう図るのかが最も切実な課題です。遠隔学習の環境整備、課題や動画の配信開始、教科書や教材類のお届けを経て、GW後はより系統的な学習指導を進めています。
幼稚園は、ご家庭との相互連絡や対話、定期的なメッセージ等のお届けを大事にする方針を維持しながら、新たに動画配信などを進めています。
幼稚園では、定期的にレターパックやお手紙を学年別に発送しています。保護者から多数のメッセージやコメントをいただいたり、園児からのハガキの返信も多数届けられて先生方の大きな喜びになっています。今後も継続されます。
当初から「れんらくアプリ」を用いて個別のご連絡やご相談に応じる態勢がとられましたが、休園中のお子様の様子、保護者の状況やお気持ちをつかもうと、各ご家庭への電話連絡も行われています。GWをはさんでリーダーの先生方や、年長・年中・年少の各担任から電話連絡をさせていただいています。幼稚園ではご家庭との直接の対話が特に重視されています。
園庭の生き物のお世話などが交替で行われ、先生方は再開後の保育で必要な教材づくりや物品準備、ご家庭へのメッセージ作成などを進めています。幼稚園のホームページでは、「今日の幼稚園」で保護者の閲覧向けに各学年だよりが掲載され、先生たちの熱演によるワクワク楽しい動画まで配信されるようになりました。
小学校では、オンラインを活用した学びと活動の継続・充実がはかられています。すでに利用していた「ロイロノート」を中心に、自宅にいながら教員と児童のやりとりが有意義に展開されています。日々の学びが楽しい!との児童の皆さんの声が先生方の励みになっています。希望者には学校のiPadが貸し出され、ネット環境に関わる個別相談にも応じられています。
現在は、より系統的にカリキュラムに沿った課題や動画の配信が展開されています。更に「Zoom」を利用したHRも開始されました。モニターには大勢の級友の顔が並び、笑顔が広がっています。ロイロノートの授業配信との併用です。ご家庭のご協力をいただいて、素敵な出会いの場が成立しました。
各教科の時間割や担当者の分担、課題の提示や回収の手順、評価や考査等など先生方は連日協議しています。1学期中に出来ない行事や夏季休暇期間の扱いなど学校再開後のスケジュールの調整も検討されています。先生方も密を避けて学校以外の所からも作業や会議に参加をしています。
中学高校では、生徒全員に「Googleアカウント」が配布され、学年毎の「Classroom」を使用して必要な連絡や課題配信が行われてきました。
GW前は月~金曜日に「一日1教科」で5教科の課題が配信され、現在は「テレスタディ第2期」とし、時間割を編成して5教科の課題を一日3種類ずつ配信し、午後は技芸教科や有志による「特別講座」が設定されています。生徒諸君の興味や意欲を大事にするオリジナルな学びの場も追求されているのです。
各クラスごとの時間割が作成され、カリキュラムを進める今後の授業計画が配信され、動画配信や教科間のバランス、提出物の扱いなど、全体の指導方針についても先生方の間で丁寧に協議されています。今週末には教員向けの「オンライン学習指導研修会」も開催されます。
先生方のオンライン会議も定着し、執行部の定例会議や学年会・分掌会・教科会などが活発に開かれています。本日はこの後初めて学外希望者の方々を対象とする「オンライン説明会」が実施されます。生徒へのケアが重視され、オンラインで「つながる」方法を含む新たな検討もなされています。
事務も含めた全パートで、教職員は健康観察を続けながら、前例のない事態の中で勤務しています。出勤がどうしても必要な部署や一斉業務などはありますが、社会の要請に応えて在宅勤務の割合を高め、様々なアプリケーションを活用して各パートと全学内の諸連絡や情報の共有に努めています。
すっかり初夏の時期を迎え、半袖の衣類の出番になっていきました。近隣や街を歩くとさわやかな新緑や心地良いそよ風が嬉しい季節です。
遅くとも来月には学園生の皆さんとお会いできることを心待ちにして、教職員一同、今出来ることを着実に進めていきたいと願っています。