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第195回 小学校音楽会の新たな感動

2020年11月25日

 湘南学園小学校の音楽会は、先週19日に鎌倉芸術館で実施されました。

 友だちと共に歌い、コーラスの楽しさを体感するのが基本の行事だから、コロナ禍の今年はもう無理なのかと思いきや、先生方は感染予防対策を徹底しながら子どもたちの新たな挑戦と意欲をしっかりとサポートしてくださいました。
 小学校ホームページの「校長日記」や「学びBLOG」をぜひお読みください。練習を重ねて演奏に手応えを感じる子どもたちの様子など、岸田校長が温もり豊かな表現で伝えてくれています。当日じっくり鑑賞できた私からも少し紹介させていただきます。
 
 今年の音楽会は「器楽発表会」でした。午前の「第一部」が1年生・2年生・3年生の部、午後の「第二部」が4年生・5年生・6年生の部と大きく分けられて密を避け、保護者の方々のご鑑賞場所も三階までのフロアに分散をお願いしました。前半は解散時の保護者引き渡しにもご協力をいただきました。

 児童が演奏する数々の楽器の搬入準備や移動調整があり、毎回毎回の消毒作業も加わりました。先生方は自分のクラスや学年の指導と掌握があり、全体の設営作業も切れ目なく続くという環境でした。
 そうした中での音楽会でしたが、子どもたちは数多い楽器のどれかを担当して懸命に演奏し、他の楽器の仲間と気持ちを合わせて合奏の響きを共有し、練習の成果をみごとに発揮していました。友だちと音が合ってきれいな響きとなる連帯感に包まれたことでしょう。
 
 各クラスの始めに数名の代表が選んだ曲や聴きどころを紹介し、練習過程の苦労や手応えをコメントしてくれます。1・2・3年のクラスでは担任の先生が指揮を担当する姿が注目です。本番まで緊張の日々が続き、メロディーが連日耳から離れなかった先生方の様子も同業者のひとりとして予想できます。開始前の笑顔のキャッチボールに気づくこともあります。
 各クラスの個性を踏まえた音楽の先生の選曲・推薦もあるとのお話に心を留めました。相当に高度な選曲をして皆で悩み、でも心ひとつに頑張って素晴らしい本番演奏を達成できたドラマにも接しました。
 
 「おわりの言葉」で校長先生は、“音は見えないし、すぐに消えていきます”、でも“奏でた人たちの心をつなぎ、聴いていた人たちの心を豊かにしてくれます”と指摘しました。そして数多くの楽器を合奏する楽しさを体験し、優れた演奏を披露できた学園小学生の素晴らしさをたたえていました。

 異例の音楽体験となった今年の音楽会。きっとこれからの学校生活の糧になっていくことでしょう。
 

 さて11月もあと数日となりました。街路樹や家々のお庭や公園の木々がすてきな彩りを見せてくれる季節です。様々な色のグラデーションにも小さな自然のドラマが感じられます。小春日和の日が多い今年、学園生の皆さんもこの時期の美しさに目を向けてほしいと思います。