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第197回 晩秋から初冬の時期の楽しみ

2020年12月9日

 朝晩の寒さが少しつらい季節に入ってきました。子どもたちは、冬休みも近づく中で年末年始の楽しみも意識しながら、コロナ対応でどうなるのかなと少し気になるところでしょうか。
 窮屈でせわしい日々がずっと続きましたが、この時期特有の暮らしの楽しみも大事にして今年をしめくくっていければと思い、今回はそんな話題から述べたいと思います。
 
 晩秋の第一は木々の彩りのドラマだ、といつも思います。黄葉なら「イチョウ」、紅葉なら「モミジ」の美しさは圧倒的です。街路樹や大公園に続く光景を毎年味わいたいと思います。
 木々が色づく姿はそれぞれに多様です。その中で自分が特に好きなのは「ナンキンハゼ」です。中国原産の落葉高木で江戸時代に来日し、種子から蝋が採れる樹木として広がったそうですが、落葉した様子が素晴らしくカラフルです。茶・赤・黄・緑まで色合いは一枚一枚グラデーションに満ちています。近隣の散歩道で立派なナンキンハゼに出会い、落ち葉を拾って来てわが家で並べてみました。数年ぶりのことでした。
 別の日には、イチョウが次々と落葉する並木道を歩く経験がありました。真黄色の絨毯となった地面の様子も鮮やかです。家々や地域の方々の落葉を集めるご負担も大変ですが、新緑の時期と並んで毎年しっかり見届けたい自然からの贈り物です。
 冬に主役となる花もあります。街路に映える「サザンカ」や青空にすくっと伸びゆく「皇帝ダリア」などにいつも惹かれます。
 
 食生活にもふれてみます。今年の秋は野菜や果物が良く出回り、全般に値段も安くなったのは救いでした。大根・白菜・青菜類・根菜類など買いたい野菜が多くて購入をしぼるのが大変です。味噌汁や鍋物など用途はいっぱいあって楽しみな日々です。
 多彩な果物も嬉しいです。わが家で一番のブームは昨年から「柿ヨーグルト」です。毎朝の食べ始めに定着し、健康にもいいなと実感しています。他の果物とももちろんOKですが、柿とヨーグルトの相性は本当に抜群です。はちみつを少し垂らすと更に感動的です。
 そしてこの時期の本命は「みかん」です。温州みかんの偉大さは言葉でつくせません。子ども達と同居した時代には箱単位で購入してせっせと食べていました。手でむいて気軽に味わえ、集めてまとめると可愛い置き物です。
 
 屋外では、年中必携となったマスクと共に、マフラーや手袋が大事な常備品です。デザインの選択もいろいろ楽しめる時代です。各種の使い捨てカイロも便利です。冬着も、薄手で軽くて防寒性に優れたアウターや肌着が普及しています。
 暖房器具も種類が大いに増えました。一家団らんの象徴といえる「こたつ」も元気であり「ストーブ」も灯油・電気・ガスと用途は広く、「エアコン」「ファンヒーター」「電気カーペット」「床暖房」など、住居によって主役はいろいろです。帰宅して冷えた身体を暖める嬉しさを確認する季節にはいりました。
 
 日本の初冬の暮らしは、こうして衣食住をめぐる優れたサポーターの品々によって守られ、私たちの快適な生活が保証されています。生産や流通や販売に関わる大勢の人たちに支えられていることを忘れないようにしたいです。ご家族の中でも身近な話題で話されて、子ども達にそんな視点で世の中を見回して理解してもらいたいと思います。