写真は語る 細部が語る

2012年11月22日

6年あかつき組で、ゲストをお招きして特別授業が行われました。ゲストは写真家清水一二(しみず かずじ)さんです。清水さんは障害者スポーツを取材して新聞、放送番組などに作品を提供していらっしゃいます。最近では9月にロンドンで行われたパラリンピックを取材され、朝日新聞のスポーツ欄、NHKなどに作品が掲載されています。

リアルで美しいたくさんのパリンピックの写真が紹介されたことに加えて、清水さんのわかりやすく、親しみやすい語り口もあって、参観していた私も授業に引き込まれました。

パラリンピックの様々な競技、例えばシッティングバレーボールの写真(参加者は腰をコートにつけたまま)。視力障害者の柔道は相手の衿をつかんでスタートするのであっという間に決着がつき写真を撮るのが難しいこと。中でも陸上男子5000m視覚障害の部に出場した和田選手のスタートからゴールまでの連続写真は圧巻で、子どもたちとともに、深く感動しました。

清水さんはプロの写真家ですから解像度の高い写真を使いますので、パソコンで細部まで拡大して見せてくれます。義足ランナーの義足を拡大すると、その裏にスパイクを貼り付けています。そうした細部の写真が選手たちの思いを、見事に伝えてくれるのです。日本も世界も、政治の世界ではなにやら平和や、人権、ヒューマニズムといった民主主義の根幹がおびやかされようとしているような空気を感じます。国境や、差別を越えた平和へのメッセージが写真を通じてひしひしと胸に迫ってきました。年明けには親と子で清水さんの写真やお話を聞く機会を、ぜひとも作りたいと思っています。

※本日の写真掲載については、清水さんの許可を受けています。