3年生算数「重さ」の授業 ~導入~ ②
【2時限目】
「どっちが重い?」という問いは、解決方法をみつけました。
そこで「どっちが、どれだけ重いかな?」という新しい問いを設けました。
ああでもない、こうでもないと班で話し合い、クラス全体で話し合った結果
「〝どれだけ〟という質問には、二つを比べて、数字で差を表す。例えば○○○でいくつ分みたいに」
という提案があったので実際に実験をしてもらいました。
各班、選んだ物を基準に、身近な対象物の重さを吊り下げばかりで計りました。
例えば、「スティックのりは、クリップ2個とちょっと分(の重さ)」といった具合です。
どの班も、より重いものを求めて、次から次へと楽しみながら重さを量っていましたが、
単3電池を基準にした班は、基準よりも重い物を探すのに苦労しながらも大いに盛り上がっていたようでした。
どの班も平均5こ位の物を量ることができ、最後に一番重いものから順に順位をふって終了となりました。
【3時限目】
前時の結果の中から、各班〝これ!〟という物を発表してもらい、全体で共有しました。
1班『スティックのりは、電池の5こ分』
2班『みずのりは、クリップの39こ分』
3班『じょうぎは、クリップの3~4こ分』
4班『ステンレスじょうぎは、クリップの1~2こ分』
5班『筆箱(空)は、電池の7こ分』
6班『けしゴムは、クリップの5~6こ分』
という一覧に、重い順に順位をつけました。
《1番重いのは39こ分もの重さの〝みずのり〟で、 -中略- 6番目に重いのが1~2こ分の重さの〝ステンレスじょうぎ〟》
「これでいいかな?」と問うと、〝1番〟をもらった2班からは「合ってる!」の声。
1番重いと自信をもっていた筆箱を調べた5班からは「おかしい!」「ちがう!」の声が。
理由を説明してもらうと「クリップは軽いでしょ」「全部違うから」という説明があり
わかった人が更に説明を加え、最後には全員が納得した様子。
そして「先生、ひどーい!わざとでしょー!」なんて声まで。
そう、基準は全部違う物を各班に渡していました。
乾電池も単3と単4、クリップも大きさや材質の違う物を使っていたのです。
最終的に、「全部同じ基準の物で量ったら比べられる」という意見でまとまりました。
「じゃあ、昨日の調べ物も間違ってる?」と問うと「班の中は同じ基準で比べたから大丈夫」との声。そう、正解。
きちんと区別して理解できているようでした。
〝1番〟がどこだったのかがとても気になる様子の子どもたち。
同じ単3電池を基準に量り直し、筆箱が一番ということが確認できました。
今日得た学びは、「物を比べる時には同じ基準で量らないといけない」です。