広島セミナー④
広島セミナー
湘南学園は、ユネスコスクールに総合学園として加盟し、平和・環境・地域との共生といった「答えのない課題」に触れる学びを創っていくことにチャレンジしています。広島セミナーは、単なる「観光」ではなく、「本物に触れる探究」の旅へ進化させたいと考えました。
◆「本物」に触れる体験
◆探究型学習(アントレプレナーシップ教育)の深化
◆ユネスコスクールとしての意義
この3つにこだわりながら、「ピースプレナーシップ」として、地域や他者と共に生きながら、新しいことにチャレンジし、行動できるように考えていきました。
今回の旅で出会った人たちは、それぞれの立場で「平和」に向き合っておられました。
家族伝承講和の河内琢爾(こうちたくじ)さん、被爆者の河野キヨ美(こうのきよみ)さん。お二人からは、81年前の、その日にあったこと、そして、その後のはなしを聞きました。悲惨な状況を、平和への願いや命の大切さに変えて、心からの言葉で語ってくださいました。「いろんな立場から物事を見て、いろんな意見を受け入れながら対話をして欲しい、平和を創って欲しい」と笑顔で語られました。
佐々木駿くんは、昨年度に平和式典で子ども代表として挨拶をした平和大使。原爆ドーム前でのボランティアガイドをずっと続けていて、子どもたちと同じ目線で対話をしてくれました。同世代として「平和」に行動をしている人と出会うことで大きな刺激を受けて、自分も何かできないか、行動もしてみようと考えていました。NHK記者ジャーナリストの柳生寛吾さん。ジャーナリストという仕事について話しながら、「理想と現実」「現実の厳しさ」そして、社会の矛盾について、ご自分の感じたことを中心に話してくださいました。柳生さんのお話には、リアルな「現実」がありました。核兵器をめぐる世界の矛盾、報道という仕事の責任、そして何よりも、「知ること」にこだわること。最後に子どもたちへ届けてくださった言葉。「わたしがつなぐ!!」「知る」「こだわる」そして、誰かに伝えてみよう。その結果、何かが起きる。一つひとつの柳生さんの言葉が、子ども達の心に届いているのが分かりました。
原爆資料館の見学にも行きました。写真や展示物、一つ一つの言葉と静かに向き合い、戦争や原爆の現実を、自分自身のこととして受け止めようとする子ども達がいました。それぞれが、自分なりの方法で精いっぱい向き合っていました。広島から戻ってきた子どもたちは、「過去は変えられない。でも未来は変えられる。」そんな言葉を自然に口にするようになりました。「知ったことを、自分で終わらせず、誰かにつないでいきたい。」という思いが芽生え始めています。
教員として、子ども達とどんなふうに、未来を創っていけば良いのか、悩む時間でもありました。
今回の広島の旅の中で出会った、2本の木。アオギリの木。被爆して、幹が引き裂かれたが、翌年の春、青々とした芽を出し、人々に生きる希望を与えた木です。今回、子ども達に、「悲惨さ」「苦しみ」だけが植え付けられたら嫌だと思っていました。悲惨な苦しみや怖さだけが残らないようにしたかったです。そうならないように、子ども達に投げかけた【「希望」「光」を感じるものを、1つだけ探してみること。】その先には、なぜそれが希望になるのか?を問うことになります。未来につなげるために、試行錯誤しました。

そんな時に出会った、アオギリの木。平和記念公園にあります。絶望の中で、芽を出し、「生きる」という希望を、形なんかじゃなく、「生きる」ってことがどれだけ輝いていて、美しいのかを、その時から伝え続けてくれている木。当時の人たちは、どれだけ、その芽を出す木を見て、勇気づけられただろうか。生きていいんだ!!って思えたんだろうかと思います。真っ暗な中に見えた光。白黒の世界に見つけた、緑の新芽。その輝きは、とてつもなく大きなものだったに違いないです。どんなに苦しくても、絶望の中にいても、必ず、希望はある。そんな力になれるよう、教員として子ども達に寄り添い、一緒に対話しながら進めていきたいと感じました。
それを、この旅で見つけることができました。子どもたちも「知る」だけで終わらず、「伝える」ことで新しい平和の輪を広げようとしています。リアルな未来を、世代や立場を越えて、対話しながら、一緒に考えていけたらと思います。きっと、それが、「平和」への、小さな一歩になると信じて進もうと思います。




そう考えることができた、今回出会った方々、原爆ドーム、広島という土地に感謝しています。これを読んだ方も、「平和」について考え、心の中に、平和のとりでが築けるよう、一緒に対話しながら、考えていきましょう。それが、「平和」への近道になると思います。

最後に、今回、4名の方々から頂いた言葉を載せたいと思います。

家族伝承者 河内琢爾さん
『人はみな同じ 人はみな違う』
佐々木駿さん 佐々木 美緒さん(母)
『Thank you for coming to Hiroshima!!』
『Let’s Pray for PEACE』
NHK広島 柳生寛吾さん
『”知る”ことに、こだわろう!』
被爆者 河野キヨ美さん
『まわりを思いやる優しい人になってぇ』







