全学合同防災避難訓練 「地震に備える」

2016年9月27日

 今日は、幼・小・中高の約1950名の子どもたちと湘南学園で働く全教職員で、地震・津波を想定しての防災避難訓練を行いました。

 10時5分の地震の放送を合図に、園児・児童・生徒・教職員が一斉に避難を始めました。トランシーバーからは各教職員からの声が鳴り響いていました。

 避難訓練の後に「校長からの話」が設定されていましたので、どうしても伝えておきたい「地震に備える」話を真剣にしました。私には、避難訓練のたびに思い出す人がいます。
 
 今から21年前の1995年1月17日、午前5時46分。神戸や淡路島のある地域で、大きな地震が起こりました。マグネチュードM7.3の「内陸直下型」地震です。そして、この阪神淡路大震災で私の従兄弟は命を落としました。朝、早い時間でしたので、まだ布団に入っていた人もたくさんいたことでしょう。お家にいた人々は、倒れてきた家具に挟まれたり、家そのものが崩れて下敷きになったりで6,434名の方々が命を落としました。その中の一人が従兄弟です。火事も起こり、沢山の家が焼けてしまいました。
 
 神戸市灘区には、その時の記録を残した「人と防災未来センター」という施設があり、私は2回その施設に行ってきました。1回目は一人で行き、2回目は我が子を連れて家族で行きました。地震発生時を再現した音と映像のコーナーでは、そこに自分がいたらどうするだろうと胸が締め付けられるような気持ちになったことを覚えています。展示室には、被害に遭った人がかぶっていたヘルメットが置いてありました。そこには大きな大きな傷が付いており、もし、ヘルメットを被っていなかったら命を失っていたであろうことが想像できました。
 
 そして、5年前の2011年3月11日には、東日本大震災でも大きな災害があり、今も復興のために人々が力を尽くしています。今年、4月14日にも熊本・大分で相次いで震度7の地震が起きました。
 近い将来に大きな地震がやってくると言われています。その時に備えるために学校では、「避難訓練」や年に1回保護者に来ていただく「引き渡し訓練」を行っています。また食べ物・水・毛布なども用意しています。
 
 皆さんのお家では、どのような準備をしていますか?私の家でも3日間くらいは自分の力で生きていくことができるように、水や缶詰などの食べ物、電気が来なくても聴くことのできるラジオや携帯電話の充電器なども準備しています。
 
 さらに大切な事は、家族の全員が何かあってもちゃんと出会うことができるように、避難先を決めておくことです。

 地震などの災害は、いつ、どこで、どのようにして起こるのか、確実に予測することは困難です。だからこそ、備えをしっかりしておきましょう。「備えあれば憂いなし」ということわざもあります。今日、お家に帰ったら家族の皆さんと話をして、地震に備えるようにしましょう。
 
 皆さんの一言から「備え」が始まります。