おにわ

2014年2月13日

おにわ  ばら組  平田 容子

うちのおにわはすなはまよ   だって  犬がほるからすなはまよ  げたであるくと  うずまっちゃう  だからげたが少しなの

とっても犬はよろこぶのよ  ねこもほってねているの  ちょっとどうかしているわ  ときどき  犬とねこととりっこよ

だけど ねこの方がかってねているの  犬はとってもかわいそう

昭和32年発行 「松ぼっくり」第19号掲載の2年生の作品です。自信はありませんが、いわゆる「山の手言葉」とでも言うのでしょうか。大正期から昭和前期に全盛だった文体のように思えます。前後の子ども達の文を読んでみると、すでにこうした文体をつかっている子はいません。金子みすずの詩を思い出しますね。