負けからの1歩

2016年10月12日

 朝、担任が打ち合わせの間に6年生の各クラスに伺いました。怪我をしてしまった子どもがいたので、まずはそのお子さまに会いに行き、その後、たいいく表現まつりを振り返っての話をしました。
 
 6年生3クラスそれぞれ伝えることは違います。
 黄色組でのこと。子どもたちと会話する中で、こんな発言がありました。
「校長先生が応援での優勝を発表する時に、『黄組!』と、スパッと言ったので驚いた。今までの校長先生は、赤も良かった…青も良かった…でも黄色です…と、はじめからはっきり言わないで、前置きを色々言ってから『○○組』と言っていたから…。先生は前置きも言わず、『黄色』とはっきり言ったから驚いた。」
と。
 
 なるほど。確かに「○組の~も良かった」「○組のここも良かった」「最後の最後に○組になった」と言う伝え方もあったな、と思いました。ただ、勝負ですから。勝つか負けるか、どちらかしかない。1位もいれば、2位もいる。3位も。勝負事になんやかんやぐずぐず言うのが嫌いな私の性格の表れだと思いました。勝つか負けるか、今までもはっきりしてきたので、前置きを言うことは考えもしなかったのです。

 私の辿ってきた道のりは、勝負事が多かったので、負けは負け。負けた後が大事。その悔しさをそのままとするか、行動に移すのか、どう向き合っていくかを考え、そして自分で決めることを大切にしてきました。
 
 今回、ほんのちょっとの差で勝敗の分かれた競技がいくつかありました。運も味方にしなくては、勝てないこともあります。転んで、すぐに立ち上がれたか? 転んでもゴールを目指して走れたか? 転ぶことも想定内です。ちょっとしたことです。そのちょっとしたことの積み重ねで、いい波が来ることがあります。赤組に良い波が来はじめた時がありました。競技の中で勢いを感じ、その勢いが長く続くような雰囲気もありました。

 ちょっとしたミスから、流れが変わっていくのです。バトンパスのミス、ハプニングで転んでしまったり、テークオーバーゾーンから出てしまったり。本部席から全ての競技を見ていたからこそ言えること。「運をつかむ」「流れにのること」「ミスをなくすこと」で勝利がつかめることを知りました。
 
 負けた組は悔しいでしょう。ただ、勝敗には色々な要素が絡んでくるのです。何が足りなかったのか、次負けないためにどうしたらいいのか、後ろ向きな考え方をせずに前向きに。そこで止まらず前に進んでほしいと思います。6年生は最後でしたが、悔しさをバネに、前に進んでください。進めるか否かは、自分次第です。努力なしに勝利はありませんから。