カタツムリ、見せてあげる!

2014年5月16日

 朝、子どもたちをお出迎えした時のことです。校長先生~と駆け寄ってきてくれた子どもの手の甲には、立派なカタツムリが触覚を長くして、居心地のよい葉上にいる表情でいたのです。手放したくなさそうな表情のその子どもからは、日ごろから実験や実習を日常授業のなかに多く組み込んでいる学園小学校の生きた理科教育、環境教育の反映が見て取れ、とても暖かい気持ちになりました。
 その後、カタツムリを手の甲に乗せた子どもたちは、ビオトープの植物にそのカタツムリを逃がしてあげることにしたいと考えを伝えてくれました。学園小学校に設置しているビオトープとは、中庭に位置し、学びの森として、地域の生き物が集まる場として新校舎建設に係り生まれました。その背景には、2010年10月に環境教育基金(FEEJAPAN)
の呼びかけに応えて、エコスクール委員会が取組みを開始したことをあげることができます(エコスクールについては別の機会に記します)。
 こうしたなかで、4月26日には、子どもと自然学会シンポジュームが学園小学校にて開催されました。テーマは「生きることと学ぶこと」、出席された藤岡貞彦湘南学園前学園長、岩田好宏先生(子どもと自然学会顧問)からは、環境・自然・平和・人権など幅広い視点から学園小学校の理科教育の特徴とその先進性などをお話されました。参加された学園小学校の教師たちも、お聞きしたこのお話の中から、改めて学園小学校の環境教育実践の評価と課題を考えられたようです。私自身にとっても学びの本質に係る大変意味ある機会でした。