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校長日記

避難訓練 ~「いのち」を大切にする学校に~

2017年5月11日

 本学園は、広域避難場所になっていますので、明日を担う子どもたちへの防災教育の大切さを特に痛感しています。
 
 幼い頃から真剣に避難訓練を行う経験が、やがては私たちの命を守ってくれることにも繋がります。大人はすぐには逃げないが、子どもたちが率先して逃げる姿をみて、「釜石の奇跡」にも繋がったことを教訓に、今後も防災教育にも力を入れていきます。
 
 今日の避難訓練は、相模湾沖で地震が起こり、津波が来ることを考えて「命を守る訓練」をしました。
 避難訓練で一番大切なことは、どれだけ真剣に行動したかです。
 
 校内放送で地震の音が流れ、机の下にもぐります。防災頭巾を被っていると、津波警報が発令されたことを想定し、3階へ避難。誰もしゃべりません。黙々と階段を上り、避難場所へ向かう姿が逞しく見えました。児童の点呼と教職員の点呼、トランシーバーでの報告など続き、予想時間より随分早くできました。

 

 2011年3月11日に「東日本大震災」。宮城県石巻地区にも大きな地震がありました。そこで去年の12月に、宮城県石巻市と南三陸地区の大きな地震があった地域の小学校を見てきました。3月にも仙台に行ってきましたので、実際に見て感じたことや聞いたことを入れて、私からは、子どもたちへ次の話をしました。(一部をご紹介します。)

体育の授業をグラウンドでしていた小学校も見てきました。体育館・校舎のガラスが割れ、床に落ちてきます。天井の電気が落ちる音が聞こえ、外灯、木もグラグラ揺れています。

「壁から離れろ。電気の下に行くな。」先生の声が響きました。
泣く1・2年生がいます。やがて、揺れがおさまりました。

「グラウンドの真ん中に逃げろ」
「グラウンドの真ん中に集まれ」と先生が再び叫びました。グラウンドに出た5・6年生は、泣く1・2年生を内側にしてドーナツのようになって、そっと低学年の名前を呼んだり、励ましの声をかけたそうです。

山が裏手にあり、山も大きく揺れました。あまりの怖さに声も出ない小学1・2年生に「裏山に逃げるぞ。津波が来る走れ」と、5・6年生のお兄さん・お姉さんが思わず手を握り、肩に手をやって、怖がる気持ち(恐怖)を和らげながら引っ張って全員で逃げたそうです。全員が山の上の神社まで逃げきり、死者が出なかったとのこと。
本当はお兄さん・お姉さんも怖かったことでしょう。小学生の低学年は、避難した後もお兄さん・お姉さんにしがみついて、抱っこされていたという話もききました。

皆さんは、これまでの避難訓練で、自分の命や友達の命を守るためには、先生の話を良く聞いて、あわてず、落ち着いて、1分でも1秒でも早く安全な所へ避難することだと身につけてきました。

「おかし」の約束もそうです。
「おかしも」の「お」は押さない。
      「か」は駆けない。
      「し」はしゃべらない。
      「も」はもどらない。ことでした。
 
いざという時、どこで地震に遭うか分かりません。教室以外の場所かも知れません。放送器具が壊れ、先生の生の声での指示かもわかりません。どこで地震が起きようと、どんなときも注意を集中して、先生や大人の声を聞いて、落ち着いて行動することです。だから、「おかしも」の約束は、自分や友達の命を守る大切な約束なのです。

今日は、授業中に突然地震が起こったことを想定して、訓練を行いました。突然の訓練で、びっくりしましたね。心細かった人もいたことでしょう。落ち着いて行動できましたか? おしゃべりなしでできましたか?

今日の訓練で、大切なことが2つ。
1つは、「自分の命を自分で守る」。地震が起きたら、教室なら机のしたにもぐる。グラウンドなら建物から離れて姿勢を低くする。もし火災が起きたら、ハンカチを口に当てて姿勢を低くして逃げる…。というように、「自分の命を自分で守る」方法を知って、落ち着いて行動できることです。

2つめは、「みんなの命をみんなで守る」。
4・5・6年生、高学年の子どもは、「地震だ!津波が来るかもしれない。高いところに逃げろ!と、自分で行動に移すことです。そうすると低学年の子ども達がマネをしますから…。」地震は、いつ、どこで起こるかわかりません。先生もいつもみんなと一緒にいるとは限りません。登校・下校の時もそうです。
 命は一つしかない大切なものです。自分の命、みんなの命を守りきりましょう。

 
 そして、今回特に強調した「火」の始末と「避難口の確保」についての確認ができたかどうかを付け加えました。室内の電灯を消すこと。電化製品のコンセントを抜くことなと、チェック項目を掲げての実践です。
 
訓練が終わった1年の教室へ行き、感想を聞きました。

・「心臓が割れそうなほど、ドキドキしたよ。」
・「私は、大丈夫だったよ。」
・「ビックリしたけど、ちゃんと3階まで行けたよ。」と言う感想を聞いている中、
・「校長先生の声が、お母さんの声に聞こえて、ホッとしたよ。怖かったからね。」

と言う感想を聞いている中、男の子が近づいてきて、
・「『おかしもな』だよ。校長先生、『な』は泣かないだよ。泣いては駄目、人の話が聞けなくなるからね。保育園で習ったよ。」と教えに来てくれました。
「ありがとう。今度、みんなにも伝えるからね。」それと、「防災頭巾の話もしてほしいな」と、リクエストもありました。1年生との事後反省会で教わった話で、心温まる余韻が残りました。