海の学校で成長する  ~親心 トントン~

2017年6月26日

 3年生の海の学校は全員参加でした。こんなに嬉しいことは、ありません。

 「準備がすべて」と語りかけた日々。勿論、体調管理も含まれています。この2日間、とにかく良く歩き、良く活動した子どもたちのパワーの凄さに驚きました。

 初めての宿泊行事は、気持ちが高ぶり、親にとっても子どもにとってもドキドキ。当然のことです。不安が募る中、送りに来た保護者へ向けて、あえて
「ここからは、お任せください。いってきます。」
「子どもが成長するチャンスですから、お預かりいたします。ご苦労様でした。」
と、声を掛けました。後ろ髪を引かれながらも子どもを信じ、大人が身を引いていきます。ここが、成長の節目。一つの関所のようなもの。背中を押したら振り向かず、親も子も前に進むのです。これから先の人生でも我が子を信じて、背中を押す場面がいくつか出てくるはずです。後ろ髪を引かれるこの思いが、子離れ・親離れの絶好のチャンスでもあり、次のステージ「山の学校」・「雪の学校」・「修学旅行」、そして『自立』に繋がる第一歩になったことでしょう。

 親として、「海の学校」までにやっておくことがいくつか見えてきたのではないでしょうか。まずは、親が子どもに寄り添って、自分のことは自分でできるようにしておくことで、子どもは「大きな安心」を得たのだと思います。

 丸見えの1泊2日。まだまだ、親業としてやることはありそうです。一度にはできないので、先を見て日々の積み重ねの大切さを感じた2日間でした。

 思い返せば、昨年2016年度は雨が降る中、色とりどりのカッパ姿の子どもたちが重たい荷物を背負い、一歩一歩踏みしめながら歩いていた姿が何度も思い出されました。

 また前日の暴風雨から一転しての梅雨の合間の晴れ。一日ずれなくて良かったと思いながら、2日間ともにお天気に恵まれたことに感謝しました。「ラッキー。」と言っていた子どもたち。全てのプログラムをこなすことができました。

 今回感じたことは、
①お子様が安心して活動することができるために、見えないところでの支えがあるということ。家族愛・人間愛を感じました。
②みんなで宿泊することに価値があるということ。
子ども同士の関わりの中で、お互いがよく見えるのです。小学3年生の時期は、お互いに対して厳しい時ですから、時に言い合うこともありました。その中で、我慢することも覚え、ゆずり合うことも覚え、お互いにわかり合っていく姿も見えました。

 寝食をともにする宿泊行事により、子どもたちの成長を目の当たりにした2日間。「もっと、泊まりたい。」と、叫んでいた子どもが何人もいました。寝食を共にすること、人と人とが関わることで多くのことを学んでいました。とことん動きまくり、中身の濃い2日間はクタクタでしたね。

 夜、子どもたちのお部屋をまわり、涙の出る子に添い寝をしながらトントンした時間。ヤドカリのように移動し、かゆがる子どもを我が子同様さすりながら、冷房で調節トントン。布団を掛けトントン。子に対する親の想いを再確認した一晩。母を思い、父を思い、寂しさ・楽しさを噛みしめての一晩。逞しく成長する時間。思い出が、宝になりました。

 この海の学校は、成長への確実な次につながる一歩になっているはず。来年は2泊3日で、山の学校にステージが移ります。

 一歩ずつ進む子どもたちを、心から応援します。

 ピロティでの掲示も賑やかになり、皆さんを応援してきた日々。

 そして、いよいよ明日、6年生はまとめのテスト1日目です。健闘を祈ります。