問いと答えの間

2013年6月17日

先週土曜日は湘南学園小学校公開授業の日でした。小学校ホールいっぱいの参加者でした。お礼申しあげます。以下の文章はそのパンフレットに掲載した文章です。

「問いと答えの間」 校長 斉木修

 現在、わが国でおそらく最年長である教育学者、大田尭先生(東京大学名誉教授)に「教育では問いと答えの間が大切である」と教えていただきました。その言葉が今、鋭く自分の中に蘇ってきます。脳科学者の茂木健一郎さんの「頭が良くなる方法は、たった一つしかありません。それはめんどくさいことを、あれこれ考えることです。」という指摘と、大田先生の言葉が重なって響くのです。一つの授業をどう評価するのか、それはこの一点にしぼられます。「問いと答えの間が短く、答えをどう導くのかという技法を教える授業」は私から見ると、良い授業とはいえません。「適切な問いが子ども達に投げかけられ、それを一人ひとりの子ども達がそれぞれに受け止めて、友だちと、先生と、ときにはあれこれ遠回りをしながらでも考える授業」それが授業なのだと私は思います。