幼稚園児との交流 ~幼小の連携~

2018年11月6日

 「ようこそ年中さん」として、今日は5年生企画で小学校に年中さんをお迎えし①各教室で音楽会の歌を披露 ②一緒に昼食 ③5年生企画のゲーム(クイズ大会など)を行いました。

 この企画は、各クラス1~3名の有志が3クラスで集まって係を結成。「考える力」を集結して、1つの企画書に仕上げていきました。案を持って幼稚園の先生に聞きに行くと、先生からのお願いも加わって「幼稚園児への企画はこれではダメだ」「もう一度、練り直しだ」と戻ってきて再検討したそうです。考えを出し合い、対話を繰り返し、企画書が完成したのが10日前でした。
その後は企画書に基づいて、各クラスで具体的な内容について決め、本日に至ります。

 幼稚園児が来るまでの時間、お掃除をしたり、自分たちで合唱練習に取り組んだクラスもありました。

 幼稚園児が5年生フロアまで来た時のことです。引率の先生を見て「○○先生」ととっさに抱きついている男の子がいました。園児もびっくりです。「幼稚園の時の気持ちになりました」と、その姿にどっと笑いがおこり、緊張が一気にほぐれました。

今日の企画についてインタビューしてみると、
「年中さんが楽しめればいいなぁ。そして信頼関係が深まればいいなぁ」
「ぼくたちより6歳も年下なんですよね」
「笑ってくれたらいいなぁ。そのためには僕たちが楽しんで笑わないと」
「幼稚園の子たち、なかなか笑ってくれないので、苦労しています」
「泣きそうになった子もいたので、変顔したらちょっと笑ってくれました」
「校長先生、『ひょっこりはん』をしたら笑ってくれたよ」
「パントマイム(実演)もうけたよ」
「担任の○○先生が絵本を読んだら笑っていたよ」
「声を変えて紙芝居を読んであげたら、けっこう面白がっていました」
と、クラスの様子や苦労話、感想まで届けてくれる子も現れました。

おサムライ姿やお面を被って変装した子など、あの手この手の工夫をして一所懸命に取り組んでいました。準備に時間をかけた分、喜んでくれたようです。幼稚園の先生に伺うと、
「カラフルな色は魅力だから、楽しいので笑顔になれますね」
「子どもたちは、色には敏感ですよ」
と、感想も含めて教えてくれました。

今回の企画で、発見したことがあります。
「上から目線」だったお兄さん・お姉さんが、なんと「下から目線」に変化していたのです。園児の目線に合わせて、膝を折り曲げて、優しくそっと話をして、お互いの距離も縮まったようです。

「レジャーシートにお弁当をこぼすだろうから、一緒に食べるのが嫌だな」と最初に言っていた5年生の子も笑顔で一所懸命お世話していることに周りの子が気づき、変化していることを教えてくれました。

今回の幼稚園児との交流を通して、
「お世話をすることの面白さを学びました」
「小さい子に優しくすることが、ぼくにもできることがわかりました。兄弟がいないからね」
「1・2・3学期ごとに1回、年間3回ぐらい企画があるといいなぁ」
とニコニコして話してくれました。気持ちに変化があったことは確かなようです。