卒業式-旅立つとき-
6年生が湘南学園小学校から巣立ちました。
6年前の春に担任の先生から名前を呼ばれ、返事をしていたのが昨日のようです。今日もあの時と同じように、担任の先生から名前を呼ばれ返事をしました。
「はい」のあとに踏み出した一歩は、明日への一歩に感じられました。
生きるって大変です。生きるってとても難しいことです。何十年生きていても、今日のその先には何があるのだろうと思うときがあります。そんなとき大事なのは、自分は何もできないけれど、それでも「大丈夫だ」と思えることです。
そして、何もできない自分を認めること、何もできない自分を好きになること、何もできない自分を何より大切にすることだと思うのです。
一人ひとりの進むべき道は、どこまでも果てしなく続いています。だから、生きていく途中で寄り道してもいい、生きていく途中で立ち止まってもいい、生きていく途中で後戻りしてもいいのです。その全てが無駄ではないと信じてよいのです。自分が生きる上で、それら全てが必要なことだと思えばよいのです。そう思うと、自然に肩の力が抜けるはずです。
ただ、これだけは覚えていてほしいのです。自分が「今だ!」と思ったときに旅立つことを…
僕は、十分とは言えない小学校生活最後の一年間を、6年生がどのように思っているかをとても気に掛けていました。しかし、卒業生代表のSさんの最後の一言を聞いて、安心したのと同時に感謝の気持ちで一杯になりました。そして、これからもみんながそう言ってくれるように、そう思ってくれるようにしなければならないと感じました。そのために、これからも子どもたちのかけがえのない日々を大切にしていきます。
今年度最後の『校長日記』を、卒業生代表の子が言ってくれた言葉で閉じます。
「湘南学園小学校大好き」