2017 3年生 海の学校 No.3

2017年6月26日

 1日目の昼食は、3クラスそれぞれ違う場所で食べました。活動場所や時間がそれぞれ決まっていますので、利便性の良いところを選びました。昼食のメニューは、おにぎりとおかずのセット。子どもたちは、午前中の活動でおなかがすいたのでしょう。たくさん食べていました。片付けなども、自分たちでやっていきます。自立へ向けたよい機会です。

 次に紹介する活動は、磯観察です。江ノ島には、安全に海の生き物を観察できる場所があります。それが「サザエ島タイドプール*1」。コンクリートで四方が固められ、数カ所から海水を引き込んでいます。海水の入口には扉があり、波がきても必要以上に入らないような仕組みになっています。人工的に作られた環境ですから、自然のタイドプールと比べれば、生き物の種類や数は少ないです。しかし、波などの危険からは守られており、雨が降っている中でも、安全に観察できる貴重な場所です。

 ここでの活動は、小池さんが教えてくれます。小池さんは、江ノ島や湘南の自然、歴史にたいへん詳しいお方です。3年生には、先日、磯の生き物についてお話をしてくださいました。

 まずは、生き物の見つけ方と注意が必要なことを教えてくれました。

「生き物は、岩と岩の間に隠れているよ。人が動いていると、余計怖がって隠れてしまう。だから、いそうだなと思ったところでは、じーっと待つことが大事」「ここは岩が重なっているところだから、走って転ぶと危ないよ。また、石を持ち上げてもいいけど、石を裏表反対に置いてしまうと、生き物が困ってしまうからやめようね」

 子どもたちは、さっそくサザエ島で活動をはじめました。生き物を見つけようと、岩の下、窪み、潮だまりを一つずつ調べていきました。すると、たくさんの発見がありました。浅い海底から貝を掬いとる子、岩と岩の間に見つけたカニを取ろうと四苦八苦している子、エビが動き出すまでじっくりと構えている子。

 発見があった子は、小池さんに聞いていました。

「これはヤドカリかな?」
「そうだね。たくさんみつけたね!」

「小さいカニを見つけた!」
「すごい!よく見つけたね。じーっと待っていると、岩の間から出てくるでしょう」

 数は、多くありませんでしたが、生き物を見つけることができました。見つけた生き物は、友達同士で見せ合って、発見の喜びを分かち合っていました。発見した生き物は、スケッチも簡単にしました。

 最後に、みんなで集まって、どんな発見があったのか小池さんが紹介してくれます。

「様々な生き物を見つけられてよかったね。この活動の時間に水面が上がってきたね。こうやって潮の満ち引きがあって、生き物もそれに合わせて移動したりするんだよ」と小池さん。最後に、生き物をもとの潮だまりに戻して、お別れをしました。

*1タイドプールとは、潮だまりのこと。岩礁や干潟において潮が引くときに海水が取り残されるようなところをいいます。