体育 学園らしさ(たいいく表現まつりに向けて❶)

2020年10月5日

2学期が始まった頃は、夏の残暑が非常に厳しく、肌を刺すようなギラギラとした強い日差しに気持ちが負けそうになりました。

連日グラウンドの気温は30度を超え、砂の上は目玉焼きが焼けるのではないか思うほどです。

そんな夏真っ盛りの8月末、「たいいく表現まつり」へ向けた練習が始まりました。

1週間もすると、休み時間に「せんせーーーー!」と言ってやってくる人がいます。

最初の頃は、一人か二人です。

そのうち、あちらこちらで小さな集団ができています。

集まっているのは、個人のスキルアップなど様々な目的で自主練習をする子どもたち。

どの子も積極的に「これでいいの?」「こう?」「次は?!」と教員へ詰め寄ります。

時折、一か所に何学年かがかち合うことも。

その時は、どの音を聞いていいのやら?? お祭り騒ぎのにぎやかさです。

練習する子もいれば、その練習を見ている子もいます。

中には、他の学年に混ざって踊る子も…

同学年だけの時間ではないのが休み時間民舞の特徴です。

 

ある日、6年生の踊りをじぃーっと見つめていた1年生が、こんなことを言いました。

「あれ、6年生になったらやるの?」

「そうだよ」と答えたあとに、1年生は「かっこいいね…」恥ずかしそうに笑って言いました。

また、別の日には実習に来ていた卒業生が「私、音楽聞いたら勝手に体が動いて… あ!踊れるーーーー!!と思ったらすごくうれしかったです!」と話してくれました。

「たいいく表現まつり」本番まで続く休み時間民舞は、本校の伝統といってもよいものだと考えています。

何も言わずとも毎年繰り返されるこの光景は、本当に不思議なものです。

特に、6年生が中高生の朝練の様に集まって踊っていると、足を止める登校中の子どもたちが多くいます。

立ち止まっている時はじぃーっと見つめているのですが、歩き出す時は笑顔なのです。

自然と広がる民舞の輪は、子どもたちの心の中でしっかりと受け継がれていきます。

今週からは、大グランドでの学年合同練習が始まります。

この時期になると、卒業した中高生もよく見に来てくれます。一緒に踊っている姿を見かけることも。

あらゆるところで、いくつになっても、どんな時でも「民舞」を通して学園生がつながっていることを感じます。

そして、そんな子どもたちは決まって笑顔なのです。

もうすぐ本番。しなやかに力強く、個性豊かに舞い踊ります。