大切な夏

2021年7月17日

 人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
 不自由を常と思えば不足なし。
 こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。
 堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。
 勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
 おのれを責めて人をせむるな。
 及ばざるは過ぎたるよりまされり。

 徳川家康の遺訓です。先日テレビを観ていて耳にしました。これを聞いて自分自身の境遇と照らし合わせた人が、少なからずいると思います。自分のこととして考えると、55歳になった今だからこそ染み入る言葉ばかりです。これを子どもに伝えるとしたときには、全文を紹介した上で、最後の一文を僕からのメッセージとして変えたいと思いました。「及ばざるは過ぎたるよりまされり。」の一文は、「足りないほうが、やり過ぎてしまっているよりは優れている。」と解釈されていますが、「足りないより、やり過ぎが丁度いい。」となるように本文を改編して伝えたいと思いました。
 子ども期を子どもらしく過ごすためには、少しくらいやり過ぎがいいのです。言い換えれば、自分で限界を決めないで、突き抜けてほしいのです。

 のびる芽渡しを終え、子どもたちが教室から飛び出してきました。
 明日から夏休みです。
 アインシュタインは「何かを学ぶためには、自分で体験する以上にいい方法はない。」といい、マルコムは「一冊の本に人生を丸ごと変えてしまう力がある。」と言葉を残しています。ひと夏の本物の体験と一冊の本との出合いが、子どもをひとつもふたつも大きくするでしょう。
 二度と戻ることのない子ども期の夏を楽しんでほしいと思います。