輝き

2021年7月13日

 東京オリンピック・パラリンピックの開幕まであと10日となりました。
 4年生はSDGsが掲げている目標の内「すべての人に健康と福祉を」、「人や国の不平等をなくそう」、「住み続けられるまちづくりを」の三つの視点を持ち、ゲストティチャーを招いて学びました。
 ゲストティチャーは、北京パラリンピックのパラサイクリング競技で金銀銅の三つのメダリストである石井雅史さんと、障害者サーフィン競技の世界選手権で2連覇を果たした内田一音さんです。お二人が控えている部屋に行くと、金銀銅のメダルと世界選手権のメダルが並んでいました。その圧倒的な存在感を目の当たりにし感嘆の言葉しか出てきません。


 子どもたちの前にお二人が立ったときに、中許先生が「心で聴こう」と投げ掛けました。大切なことです。まず、それぞれの自己紹介からでした。どのような障害を持っているか、から始まりました。
 内田さんは生まれながらに片足が短いことを、子どもたちに自身の足を見せながら「障害者ではなく障害を持った人と言ってね。」と伝えていました。石井さんは28歳の時に練習中の事故で、記憶を一切失うほど脳に障害を負ったと話されていました。一ヶ月後に意識が戻ったと言っていましたが、小学2年生の算数から始めたというリハビリは壮絶なものだったに違いありません。内田さんは人生が楽しくなるように工夫してきたと笑顔で話されいました。石井さんは引き籠もりになりかけていた自分を、自転車競技で苦楽をともにした仲間がツーリングに連れ出してくれ、前後で挟んで一緒に走ってくれたおかげで今があると語っていました。
 そして、お二人が口を揃えて子どもたちへ伝えたのが次の言葉です。「心のバリアをなくすことが、本当のバリアフリーです。」子どもたちの感想を読んでも、お二人の生き方が心にしっかり届いているようです。


 石井さんの話で「家に帰ったとき、自転車があったのがゆいいつの救い」という話をしていて好きなものっていいなと思った。

 心に残ったことばは、最後に内田さんの言った「なんでもちょうせんしてみて。」という一言でした。やる気の出る一言でした。

 お二人はかべをのりこえてとったメダルだと思います。私は障害を持った人を見かけたら必ず声をかけたいと思います。


 お二人が手にしたメダルは確かに輝いていました。しかし、僕はメダル以上にお二人が明るく輝いていたことがとても印象的でした。好きなことで自立するって素敵です。
 梅雨空を吹き飛ばす爽やかな時間を過ごさせてもらいました。