本と出会う4-読書週間-

2021年11月1日

 10月27日から11月9日までは「読書週間」です。
 メディアセンターには行列ができるほど、たくさんの子どもたちが本を借りにきています。受付の図書委員会の子どもたちも大忙しです。メディアセンターには本を読むスペースがたくさんあります。みんなで頭を付き合わせて読める場所もあれば、一人で集中して読める場所もあります。昆虫好きの子は虫の本を、パティシエになりたいと言った子はパティシエが主人公の物語を手にしていました。まずは自分が好きな物や事柄の本を読んでみるのが、読書の入口としてはよいでしょう。メディアセンターには「新しい本」の紹介コーナーがあり、僕も本が入れ替わる度に足を止めています。各学年のフロアには、図書委員会の子どもたちによるオススメ本がコメントを添えて紹介されています。学校中に本選びの手立てがあります。
 6年生の教室では図書の吉川先生がビブリオバトルをしていました。ビブリオバトルとは、自分で読んでおもしろいと思った本を持って来て、グループ内で順番に紹介し、一番読みたいと思った本を話し合いや投票で決めるというものです。終わった後の子どもたちの感想は「知らない本のことが分かって良かった。」、「紹介された本を読みたくなった。」など、同じ歳の仲間が読んでいる本に関心を示していました。本選びの参考にもなったことでしょう。
 よい本に出会ったときは、すばらしい人に出会ったのと同じような気持ちになります。新しい自分を発見することもできます。自宅の本棚を眺めると、自分の今までの生き方を見ているような気がします。





 ノーベル文学賞に最も近いと言われ、今年母校の大学の国際文学館に「村上春樹ライブラリー」という自身の名が通称になった作家の村上春樹は、読書について次のように語っています。「すばらしい本を読んだ時、だれかに伝えたいと思う。他者に語ることで感動をさらに確かなものにしようとする。そういうだれかと出会える場が、身近に一つでも多くあるような社会こそ、文化的に豊かだと言える気がする。」『物語を拓こう、心を語ろう』という言葉は、ライブラリーのコンセプトです。

 たくさんの子がよい本と出会えますように・・・