私たちは「グリーンフラッグ」の継続取得をめざします!

2014年6月13日

 先日、児童会総会が湘南学園小学校小ホールで行われました。その総会で、「グリーンフラッグ」を今度も取得しよう!という確認がなされました。この背景について湘南学園小学校の取り組みを簡単に説明しましょう。

 2010年環境教育基金(FEEJAPAN)の呼びかけに応え、湘南学園小学校にエコスクール委員会を立ち上げました。エコスクールとは、国連環境開発会議における環境教育の必要性から開発されたプログラムで、1994年デンマークで始まりました。7つのステップに沿って課題決めから調査・計画・実行までの主体的取り組みを通じて、持続可能な発展のための教育を推進することを目指しています。すでに世界で50カ国・地域で1000万人以上の子どもたちが取り組むまでに広がりをみせています。

 湘南学園小学校では、1年目にエコスクール委員会を児童会の組織に位置づけ、全校で取り組み体制を整え、エコキャップや落ち葉のリサイクルなど身近な環境に目をむけるところから始めました。校舎の改築工事も絡んで取り壊しが決定しているミニ蓮池から生き物を救出し屋上に移し、委員会が中心となって節電や海の環境を守る必要性を全校に呼びかけもしました。2年目には、東日本大震災を経てのスタートとなり、津波の心配から校内で行った交歓会では、被災地への支援のための節電メッセージを書き込んだ鯉のぼりを全校で制作したり、夏の節電のために各クラスのベランダでグリーンカーテンを栽培するなどしています。教室等の完成に伴い、旧校舎の屋上に避難させていた藤沢メダカをはじめとした生き物を校庭の片隅に引越しさせ、翌年の竣工まで大切に守ることにも力を注ぎました。こうした活動を申請書にまとめ、グリーンフラッグの認証取得に初めてチャレンジしましたが、結果はもう一歩の「グリーンスプラウト賞」にとどまります。3年目には、専科教室等も完成し、中庭に学びの森も整備されました。ここを地域の生き物たちが集まるビオトープにすることを目標に活動を展開していくことになります。

 3年目の2013年1学期には、どのようなビオトープにしたいか全校アンケートをとり、ビオトープとは何かを学習し、子どもたちが学んだことを全校に知らせました。2学期には、全校に呼びかけて「学びの森をつくる会」を発足させ、1・2年生は学びの森にやってくる生き物調査をするなど各学年ごとの取り組みをしました。PTAバザーではエコショップ湘南店を出店し、手作り廃油石鹸を販売し、水の大切さを訴えました。

 こうした3年がかりのエコスクール委員会や教職員、PTAなど関係諸団体の協力のなど全学あげての取り組みのなかで、FEE(国際環境教育基金)の方々を迎えて2度目の審査が行われました。その結果、待望の「グリーンフラッグ」を取得することができたのです。子どもたちの喜びはたとえようもなかったといいます。ただこの認証期間は2年間ですので、これまでの取り組みの成果と課題を確認し、2015年度認証継続にむけたエコスクール委員会を中心とする全学あげての取り組みを進めていくことになりました。

 そうしたなか、朗報が飛び込んできました。国際連合の『TUNZA』(青少年のためのUNEPー国連環境計画ー機関誌 日本語版2014VOL.1通巻35号)に、「FEE JAPANの環境への取り組み ー『エコスクールプログラム』を通じた環境への取り組みー」として、「日本のエコスクールでの取り組み 湘南学園小学校の取り組み」が紹介されたのです(24P)。

 環境問題をはじめ地球規模の課題に対して子どもたちの視野を養い、そのために子どもたちが足元からできうる行動を日常的に進めていくことが、持続可能な地球と社会づくりを教育的政策の1つとする総合学園としての湘南学園のポリシーでもあります。環境エコスクール湘南学園小学校の今後の取り組みにご注目ください。