「湘南学園小学校郵便局」開局

2014年7月4日

 子どもたちから、こんなうれしいはがきが、ある日の午後、校長室に配達されてきました。

えのもと かつみ先生へ

     あさいっぱいじゃんけんをしていただいて、
     ありがとうございます。
     わたしは、
     こうちょう先生が大すきです。
     まい日あさわたしたちを
     出むかえていただいて
           ありがとうございます。
                     2年かわせみ組 ○○さん

 湘南学園小学校2年生では、郵便局見学をきっかけにして「湘南学園小学校郵便局」を開局しました。オリジナルな郵便番号・消印の作製に加えて、2年生の子どもたちで、ポストや切手、はがきを作りました。はがきの回収~消印~仕分け~配達までの仕事の流れを確認し、それぞれ当番をきめ、はがきの書き方を練習しました。初日の当番の子どもたちは、休み時間に集まり、初仕事です。「先生、すごいたくさんポストに(はがきが)入っているよ」と嬉しそうにしながら、仕事をこなしていきます。「せきれい組」や「かわせみ組」からも「お手紙で~す」と沢山のはがきが子どもたちに届きました。はがきが届くと子どもたちは、にんまり笑いながらそれぞれのはがきを読み、早速返事を書きはじめました。
 こうした背景には、国語科の教科目標である、「言語活動を通じて、『言葉の力』をつけ、豊かに表現することや伝え合うことを大切にして、自ら発信していく力を育む。」という姿勢があります。このなかで、「書く論」を基調に、広い意味でのキャリア教育、社会体験学習を織り交ぜながらのこのこの学びは、はがきを出す相手のことを思い、その内容を考え、このはがきをうけとった相手の気持ちを推測するなど、人とのつながりを大切にし、人の役に立つ喜びを知るなど、社会構造のあり方を考えるなど総合性をもたせた意味ある実践といえましょう。
 私にも前掲のはがきを含め40通を超えるはがきを子どもたちからいただきました。そのはがき一枚一枚を読みますと、子どもたちの気持ちの温かさ、観察眼の鋭さそして感性の豊かさにしばしば驚かされます。そうした子どもたちからのはがきに、思いを重ねて、さてどのような返事を書こうかと、想をめぐらせながら、校長室から広がる風景に時々目を転じたりしています。そこには梅雨の合間の陽光が鋭く差し込むグランドで躍動する子どもたちの息遣いが聞こえてきます。