昆明春城小学校一行熱烈歓迎

2015年2月13日

昆明春城小学校一行熱烈歓迎
~足元からの国際交流・国際理解を~

 地元藤沢市と友好姉市提携を結んでいる中国・雲南省の省都・昆明市の小学校から児童・保護者・先生、メディア関係者の皆様が、藤沢市国際平和課職員の方々と共に湘南学園小学校を訪問してくれました。

 藤沢市と昆明市が友好都市提携の仲立ちとなったのは、現在の中国国歌「義勇軍行進曲」の作曲者で現代中国音楽の先駆者ともいわれている「聶耳(ニエ アル)」です。1912年昆明に生まれた聶耳は、来日した1935年にここ鵠沼海岸で遊泳中に返らぬ人となってしまいました。映画・舞台劇などの音楽分野で優れた才能を残し、23歳の若さで夭折した彼の死を悼み、藤沢市民が聶耳を偲ぶ記念碑を鵠沼海岸に建てました。それは1954年11月のことです。この記念碑はその後台風で流されましたが、市民の好意で1965年に記念碑が再建されることになりました。こうした経緯を背景に、1981年11月に友好都市提携の調印が行われ、以来33年様々な交流を重ねてきたといいます。

 当日は、「昆明春城小学校一行熱烈歓迎」の横断幕を掲げ出迎えた湘南学園小学校関係者に、春城小学校の皆さんは元気良く返礼の挨拶をしてくれました。各教室での授業、小ホールでの体育実技、図工室での作品閲覧、音楽室での器楽練習、学びの森(ビオトープ)などめいっぱい興味深く見学していたのが印象的でした。そして、屋上へ。そこには、晴天に恵まれた360°のパノラマが広がっています。南には江ノ島と相模湾、西には富士山や箱根連山、北には丹沢山塊がというように。昆明は海抜千数百メートルで山に囲まれた地であるのに対して、湘南学園小学校周辺は相模湾に隣接した海抜7メートルに満たない地というその落差を、湘南の海風を感じながら春城小学校の子どもたちは楽しんでいるようでした。

 昼食を共にいただき、いよいよ文化交流に。春城小学校の子どもたちからは、雲南の民族舞踊とそれに併せた揮毫、ひょうたんに竹を組み合わせた民族楽器「フルス」の演奏、そして伝統的な歌などを、そして湘南学園小学校6年生からは、たいいく表現まつりのおはこ、「湘南ソーラン」を、それぞれ優美にそして元気よく披露し合い、子どもたちの文化理解を深め合うことができました。

 雲南には日本の食文化、例えば醗酵文化などの原点があると聞きますし、高床式住居形式もそのルーツを雲南にみとめることができるという有力な説もあるようです。そうした関係の深い都市同士が、アジアの一員として平和的な友好関係を今後も築いていく上で、こうした足元からの国際交流と国際理解の果たす役割は少なくないでしょう。