湘南学園小学校新校舎をアジアが注目!

2016年2月26日

湘南学園小学校新校舎をアジアが注目!
~文科省、韓国の大学研究者・建築家来訪~
 

 文部科学省国立教育政策研究所文教施設教育センターの先生方や韓国東義大学等の研究者、建築家の25名を超える皆様が、湘南学園小学校新校舎を調査・訪問されました。2時間余にわたる詳細な調査・見学は小学校新校舎から80周年記念館「カフェテリア」にもおよび、また質問も時間を上回るまで続きました。アジアの研究者・建築家の皆様が、湘南学園小学校新校舎を新たな教育を切り拓く教育施設の1つとして見聞されることに、私自身改めて本学新校舎の魅力について考える機会を得た次第です。

 湘南学園小学校新校舎は、2012年9月に竣工し、神奈川県が主催する第57回神奈川建築コンクールで最優秀賞を受賞しました。審査委員の総評では、「湘南学園小学校は住宅地内にひっそりと溶け込んだ小学校で、近隣住宅との関係や学校の教育方針を丁寧に読み込んで解答を引き出した一連の行為に完成度の高い建築を感じた。建築の企画、設計力の高さは細部にわたる工夫の積み重ねを実現し、それに応えた細かい仕上げや施工の上質さと、環境学習の場としての活用を含め、学校の教育姿勢にうまく合致した建物の使い方が展開されており、最終的には設計、施工、利用者による協同が効果的に展開されている」と評されました。次点のテラスモール湘南(藤沢)や川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム(川崎市)をおさえての堂々たる受賞となりました。

 湘南学園新校舎建設にはいくつかの特徴をあげることができます。「建学の精神を形にする学校づくり」(長澤悟・太田憲人「IEE研究誌04Eye Span.2014.Dec)には、次のように適切な指摘がありますので、ご紹介しましょう。因みに、長澤先生は、新校舎基本計画に関わられた元東洋大学教授・環境教育研究所所長です。

 特徴の1つには、私たちの学校は、私たちが考える教育に相応しい建物にしたいという考えから、学校諸組織あげて、ヒアリング、ワークショップ、児童アンケート等を重ねて、計画されたということ。2つには、教育目標から新校舎が生まれたということ。3つには、厳しい条件であればあるほど、目標を明確にして全員で進んだこと。4つには、優れた設計者の選定と共に、その設計者との協同を通じて、想いを形に落とし込んだこと。5つには、新校舎が新たな活動(例えばエコスクール委員会やアフタースクール)を生み出したこと、などです。

 「校舎が子どもたちを育てる」という学校づくりにかけた湘南学園小学校教員の想いをさらに高め、成長し続けていきたいと念じています。