「湘南学園 第6回全学教研集会」開催

2016年9月3日

 8月29日(月)に実施した第6回を迎える今年の全学教研。テーマは「“つたえる力”を高める ~自分から他者、そして世界へ~」でした。幼・小・中高の各学校で「“つたえる力”を高める」ために、どのように取り組んでいるのかを出し合い、どう伸ばしていくのかを、全教員で考え合う貴重な時間となりました。
 
 今や就職活動においても「自ら発信」し、「つたえる力」は必須であると思い知らされる日々です。大学生に求められる力、社会人になるまでに身につける力として「つたえる力を高める」ことに重みを感じています。ですから、今回の全学教研のテーマは大変興味深いものでした。
 
 全体会では、中高で学ぶ生徒達と実際にパネル・ディスカッションを行い、学園教育の課題について、生徒達と考える場面もありました。内部から進学した子ども達もいて「頑張っているんだな」と、思わず嬉しくなりました。
 そういえば、小学校の時、担任の先生がいつも議論をさせていたなぁ~、子ども達でエコスクールの立ち上げに関わり、PTAバザーにも子ども達で初めて参加し、割り箸鉄砲を作ったり、エコ石けんを作ったり、担任の先生といつも一緒に取り組んでいた姿ばかりが浮かびました。
 総務委員としての居場所、スクラムを組んで生徒会を引っ張っている子、小学生の時にはおとなしかったあの子が、高校で学校の中心となる総務の活動をし、こんなにも大勢の教師達を前にプレゼンするのですから、期待もありましたが心配にもなりました。何を話すのだろうと、真剣に耳を傾けました。杉原さん・秋本さん・千葉さん・菅原さんと、小学校の時の顔を浮かべながらも、それはそれは嬉しかったです。

 プレゼン後のお昼の時間に、6年生時の担任の先生が「小学校の時の経験は中高で活きているの?つながっているの?」と聞いたところ、「すべてですよ。」と元気に返答してくれたそうです。

 小学6年生の時のPTAバザーで初めて子どもが出店した時、自分達が発案し、自らバザーに出店できた経験も自信となったそうです。当時、校長先生の「できません」で片付けられていたことが、児童会は権利でもあるので、やるためには自分達はここまでやれるからと伝えやりきったこと、できたことが「成功体験」として残っていると話してくれました。

 議論の仕方は小学校の代表委員会で勉強になったそうです。小学校には「代表委員会」という組織があり、中学でも「委員長会」を組織し、活かすことができたと教えてくれました。中高の先生からも「議論を進めていくのは、内部生が多い…。形として議論させる力が付いている」と、言っていただけました。

 昨年度も中高生から先生方に向けての発信は、グイグイ容赦ありませんでした。かなり鋭い指摘もありました。総合学園である湘南学園にとって、全学教研は、「子ども達の視点から、学園の教育全体を考え直す」場にもなっていました。

 皆さんに共通して言えることは、やって良かった・できたという「成功体験」をもっているということでした。順序立てて考える力が育ち、何をするにも「感謝」し、「思いやり」のあった子ども達の一層の活躍を見ることができました。これから広い世界に羽ばたいて、社会を担っていけるだけの力を発達段階に応じてつけていくためにも、この「全学」による「教育研究」の開催をとおして、共有し学ぶことの必要性を実感しました。