「読書の秋」~響く時期がある~

2018年10月4日

「読書の秋」です。読書習慣のある人が、朝・中休み・昼休みにメディアセンターに集まって来ますので、メディアセンターは静かに賑わっています。
今日の5・6時間目はメディアセンターで読書を楽しむ子どもたちと過ごしましたので、図書の先生へインタビューしてみました。

●最近驚いたことは?
→「新聞って毎日くるのですね」と子どもが聞いて来ました。メディアセンターに通い始めた子が「小学生新聞:今日の新聞コーナー」に置いてある新聞を読むようになってから、気づいたようです。新聞を購読しないご家庭が増えているからでしょうか、残念です。

●湘南学園小学校の子どもたちについて一言?
→元気で明るく、人なつっこい子どもが多いですね。

●本を借りるための工夫をしていますか?
→見せ方が大事。
・本のカバーがきれいであること。
・ラベル一つでもきれいにすること。
・表紙を見せる展示「面(めん)だし」をすること。

 棚に本が入っていても借りませんが、このように並べていると借りていきます。並べるだけで「これ、おもしろそう」と表の面を見て手に取りますから、普段読まない本をあえて「面出し」をすることで、子どもは興味を持つようです。そして、今回は「生き物シリーズです」と紹介してくださいました。
 実は、何度も本を寄贈してくださる保護者がいます。今回は、その方が寄付してくださった本が展示されていました。他にも近くに住む漫画家の方から本が届いたこともあります。ボランティアで本の整理をしてくださる方など、目に見えないところで、大人が読書環境を整えるためにお手伝いしてくださっていることに、感謝しております。

●残念に思うことは?
→絵本の絵だけを見ていて、内容まで移行できない人がいます。「本が厚い・本が重い・表紙が嫌だ」と、ビジュアルだけで判断してしまうようです。今まで動かなかった本を紹介するために、地道に環境を整えることが大切です。

●読書力をどうつけるか?
→授業でメディアに来てもらい、本を選べる力、自分で探す力をつけてほしいです。本に5分向き合う作業は、座ることでもありますから。

●家で工夫できることは?
→家に本があることです。汚くなったら処分しています。活字が古いと読みずらいので、「本の入れ替えも大事」と考えます。

●読書について
→①色々な本の読み方があるが、「自分の中に響けばいい」「その子の中に響いてくれればいい」
「響く時期がいつ来るかわからないが、生きていく中で、その子に合わせて読みたい時期があると思う」。
→②中高生は忙しいが、大学になった時に「面白さ」+「経験値」がプラスされてきます。「同じ本でもまた読んでみるといいよ。あなたの経験値とその人の過ごした時間が人を変えていくので」と、中高でのお仕事の経験も多い先生ですから、気づきを話してくれました。

 人間模様を楽しみながら物語などをじっくりと読む、辞典等でとことん調べるなどは、実に楽しいものです。本をじっくり読むと、自分と違う世界・体験できない世界・自分と異なる考えや生き方・思いもよらない素晴らしい出会いもあり、考える力・想像力・感性も育ちます。
 本校では、「読み聞かせをする大人が読書をしてモデルを示す」「本を紹介する」など、ご家庭の協力を得て子どもたちと本との出会いを大切にしてきました。読書の秋に、ご家庭でも応援をお願いいたします。