茶道のおけいこ〜「関 南北東西活路通」~

2018年11月28日

「お茶のお稽古は、お軸が大事」
「まず『お軸』から始まります」
「お軸をかけて、今日の部屋がわかっていく」
という金子先生。ほっこりしたい水曜日の今日は、お茶のお稽古の日ですから、11月最後の湘友会のお稽古を楽しみにしていました。

お軸は、
「関 南北東西活路通ず(かん なんぼくとうざい かつろ つうず)」…泰道老師筆…

意味を金子先生にお聞きし、さらに自分でも調べてみました。

関は有名な雲門(うんもん)の一字関(いちじかん)。「ぴしゃりと閉めてどこへも通さぬ」という語気。それに対し、「東西南北どこへでも立派な道が続いている」という、のびやかな境涯(きょうがい)。

大燈国師(だいとうこくし)がこの公案に辛苦し、一朝大悟(いっちょうだいご)して、「1回(ひとたび)雲関(うんもん)の関を透過(とうか)し了(おわ)ってみると、四方八方何のとらわれもない自由自在の境地である。
夕処朝遊賓主(ゆうしょ ちょうゆう ひんしゅ)を没し、立つも座るも寝るも起きるも朝夕へだつことなく、脚頭脚底(きゃくとう きゃくてい)清風(せいふう)を起こす」客だ、亭主だといった賓主なく、迷いだ悟りだの区別もない。もう頭のてっぺんから足の先まで、一点の塵まぎれなく清風がかけぬけるような清々しさと詠った歌でした。

11月は区切りとして、この軸をお稽古に使うことが多いそうです。
金子:「中国の西安から四方に道が出来ている。そこから始まるのです。色々な意味があるのですよ。」
河本:「四方八方に道が開ける感じがしますね。」
「子どもたちは、テスト勉強で大変な時ですから、11月は道が開けるように『開運』信じてがんばる月ですね。」
と、お軸を見ながらの会話を楽しみました。

今日のお花は、
「万作(まんさく)」「白玉椿(しらたまつばき)」「乙女椿(おとめつばき)」。ホッと癒されます。

「12月に入るとお軸も変わっていくので、楽しみにしてください」とのこと。
今日は、お正月に向けてのお稽古を重ねていました。午後はこの場所で、学校が終わった子どもたちへのお茶のお稽古がアフターのプログラムとして行われます。
足のしびれで動けなくなった私に、お母さま方からエールが届き、まだまだ修行は続きます。12月に入るとお軸も変わっていくので、また楽しみです。11月最後の今週は、1歩1歩進みます。