先生の卵

2020年9月26日

 教育実習生の吉田柚希さんが教師になるための勉強に来ています。
 小学校から高校まで湘南学園で過ごし卒業しました。今は大学3年生です。
 吉田さんは3年あらし組に入り、中許先生から指導を受けています。
 実習当日から子どもたちとグラウンドで駆け回っており、子どものハートを掴むのに時間はかかりませんでした。

 彼女の授業を見て「声がいいな」とまず思いました。
 吉田さんは普段どちらかというと、おっとりとしたしゃべり方をしています。
 しかし、授業に入ると声が一変し教室に響き渡るのです。スイッチを入れて声を変えたような感じがとても好印象です。おそらく、子どもたちも先生の声の変化を感じて、授業に対する取り組みの切り替えができるでしょう。

 声の良さについては、複数の教員が同じ印象を持っていたので間違いないと思います。本人はスイッチを入れている自覚はないと言いますが、教師としての資質が一つ備わっていると感じました。
 教育実習の仕上げともいえる研究授業も、子ども一人ひとりの考えを引き出し取り上げる努力をしていました。3年生には少し難しいのではないか、と思われた授業展開にもチャレンジしていました。
 卒業生でもある吉田さんのその姿勢に、我々も忘れかけていた何かを思い出すことができました。ありがたいことです。


 吉田さんへ実習中に得たものを尋ねてみると、「大学に入り新しい環境で自信を失ったときもありましたが、新しい自分を見つけられました。」と語っていました。
 卒業生が母校に教育実習生として戻って来てくれ、新しい自分を見つけられたことは、とても喜ばしいことです。
 小学校を二度卒業させた気持ちになります。