奏でる

2020年10月16日

 音楽会へ向けて練習に励んでいます。今年度の音楽会は合奏です。校舎のあちらこちらから楽器を奏でる音が聞こえてきます。

 1年生の教室では鍵盤ハーモニカの練習をしていました。一人ひとりが鍵盤に向き合って、確かめるように指を動かしている姿は真剣そのものです。時間が止まったような、空気の流れが止まったような、そんな印象を受けました。こんな雰囲気を作れる1年生に驚きました。


 音楽室へ行くと3年生が楽器ごとの練習をしていました。友だちとリズムを合わせている子や、友だちのために楽譜を追ってあげている子もいました。音楽会に向け少しずつ積み上げられ、みんなで作りあげている感じもして、とてもあたたかな気持ちになりました。


 4年生も楽器ごとの練習をしていました。ピアノの子の楽譜を見ると、「ゆっくり」、「強く」など手書きで書き込まれていました。どの子も音楽を自分のものとするために工夫しています。一人ひとりが自分を高めることで全体の完成度が高まります。

 楽器は「出来た!」という実感が持ちやすい、と細沼先生が話されていました。その実感を持つためには練習が必要です。「練習は裏切らない」よく聞く言葉です。

 ふとした瞬間に、音楽会で歌ったメロディが頭の中に流れることがあります。先日、夕景を見たときには、来年20歳を迎える教え子たちが、小学3年生のときに歌った『夕日が背中を押してくる』を思い出しました。この歌は、しっとりとたメロディに励ましとも取れる歌詞が印象的です。音楽は目には見えませんが、心のどこかにしっかりと残っているものですね。