体育科の休み時間 ~たいいくだより(2学期の終わりに)~
「ふぁ~ん」
朝、出勤してから体育教員室で支度をしていると遠くから電車らしき音が聞えてきます。
「次は~終点、体育教員室」
手作り車両を携えた3年生の男の子たちが、扉を開けて入ってきます。
毎度メンバーは違いますが、徐々に仲間が増えているような気がしています。
「おはようー」の声とともに、挨拶だけをして引き返す時もあれば、何やらお宝グッズを見せてくれることもあります。
主な会話の中身は、小田急線についてです。最近は、車内アナウンスを披露してくれました。
日本語版と英語版で、なかなかリアリティーがあり、私も興奮しながら聞きかせてもらいました。
そして、一通り満足すると?次の目的地へと出発します。
(他にもたくさんお伝えしたいすてきなこともあるのですが、ここでは写真のみ掲載させて頂きます)
そこからしばらくすると・・・
「なわとびやろー♪」とお誘いがかかります。
毎朝ではありませんが、『朝活』と称して子どもたちとできるだけ一緒に縄跳びをします。
子どもたちの方がヒュンヒュン跳べるので、仲間に入れてもらうのも必死です(笑)
おそらく、湘南学年で一番上手な5年生の女の子には、跳んでいる数を数えてもらったり、
うまく跳べた時には励ましの言葉をかけてもらったりしています。
(一度、顔面に縄がぶつかり涙が出るほど痛かったですが、おかげで私もできる技が少し増えました♪)
子どもたちは、技の開発もしてくれています。そのため、湘南学園で取り組む縄跳びがいつの間にかレベルアップしています。
「家でも練習して、二重跳びが連続でできるようになったんだよ!」と教えてくれた2年生のSくん。
昨年は一緒に体育をしていましたので、どのくらいできていたかは知っています。
(まさか、この半年の間にそんなにできるようになったとは・・・)
得意げに見せてくれた二重跳びは、連続で10回以上跳べていました。
これ以外にも、「天国回りができたよ」「エビ上がりができたよ」と4年生の鉄棒常連女子たち。
「地球回りができたよ」1年生もいれば、3年生もいます。
「逆上がりが青鉄棒でできたよ」と3年生女の子。
縄跳びだけではなく、鉄棒もこんなたくさんの報告を受けました。
しかも、どの子もわざわざ声をかけにやってきてくれました。
いつもは、比較的女の子が中心に遊んでいる鉄棒ですが、今年は男の子も混じっているのが印象的です。
体育科では、子どもたちの「もう少し頑張りたい」の気持ちに添うべく、要望があればいつでも一緒に取り組みます。
授業を担当しているかに関わらず、学年も関わらず、体育科全員で子どもたちと関わります。
そして、子どもたちの頑張りを自分事として捉え、一緒に楽しみ、一緒に頑張ります。
普段の授業は担当一人ですが、授業の様子をあれやこれと話しながら、みんなで子どもたちと向き合います。
最後に・・・ 1年生の時に体育を担当した4年生のKさんからは、プレゼント付きでこんなものを頂きました。
「頑張っていたのは地球回りじゃなかったっけ?」と思いつつ、それよりも難しい技が短期間でできるようになったことに驚きました。
今学期は、こんな嬉しい報告が子どもからも体育科内でもたくさんありました。
湘南学園には、自分なりに一生懸命取り組める子がたくさんいます。しっかり向き合い頑張れる子がいます。
仲間を応援し、互いに高め合える関係があります。そして、抱えきれないほどの笑顔があります。
ひとりよりふたり、誰かの支えがあることのありがたさや力強さを子どもたちとも分かち合っていきたいです。
これからも、そんな子どもたちに寄り添い、みんなで見守って行きます。