5年生「雪の学校」NO.5(2018年度)

2019年1月24日

2日目の活動は、「わら細工体験」と「スノーシュー体験」を行いました。この記事では、「スノーシュー体験」を紹介します。

舞台は、十日町市立里山科学館「越後松之山『森の学校』キョロロ」とその周辺の森。キョロロとは、アカショウビンという真っ赤なカワセミの鳴き声が、そのように聞こえることから名づけられたそうです。館長さんからは、「みなさんのクラスの名前が鳥の名前(よしきり組、とうねん組、きびたき組)からつけられているので、とても親しみを感じます。雪国の自然にたくさんふれてください」と話がありました。子どもたちも真剣に話を聞きます。

スノーシューとは「かんじき」のことで、雪の上を楽に歩くための道具です。多くの子どもたちが初挑戦! 雪の世界を満喫できるということで、楽しみにしていました。さっそく出発といきたいところですが、慣れないスノーシューを装着するのに子どもたちは四苦八苦。インストラクターさんに手伝ってもらいながら装着し、いざ出発です!

雪が積もる林の中に十名程度の班にわかれて入っていきます。あるグループで最初に見つけたのは、ウサギのウンチ。「冬になると食べ物が極端に減って、ウサギが食べるものは木の皮など植物ばかりになるんだよ。だから、この時期のウサギのウンチは、いい匂いがするんだ」とインストラクターさんが話します。ウンチだとギョッとしていた子どもたちが、どれどれと匂いを嗅いでみます。すると、お茶のような植物のよい香りがしました。子どもたちは、驚きの表情を隠せませんでした。

さらに林の中に入っていきます。「ウサギの足跡があるね。足跡の形で歩き方がわかるよ。どこからどこへ移動しているか見れば、餌をさがしているんだなとか、何をしているのかわかるんだよ」「木の幹の周りは、雪が解けているよ。これは、木があたたかいから雪を溶かしているんだ。そこに、ウサギなどが隠れていることもあるんだよ」「あれはタヌキの巣穴だよ。中にいるようだけどみんなが騒いだから隠れてしまったね」子どもたちは聞き入っていました。

また、それだけでなく、まっさらな雪に背中から倒れこんでみてと指示がありました。子どもたちが、倒れると「そうやって上を眺めると、お友達も見えなくなって、空しか見えないよね。独り占めしているようだね」と、声をかけてくれました。雄大な眺めに、なるほどなと子どもたちは感動しているようでした。

他のグループは、スノーシューをぬいで歩く実験をしていました。すると「ズボッ」っと数十センチメートルも沈み込みます! スノーシューがあるだけで、とても歩きやすくなることに、みんなびっくりしていました。また、雪の斜面を滑り落ちてみたり、雪をただただ高く積み上げたりして、雪を存分に楽しみました。

スノーシュー体験が終わって、キョロロの中の展示も見てまわりました。様々な生き物が、このあたりの林に生息していることが伝わりました。また、過去のこの地域の最大積雪量が展示されていました。これを見て、自分の背丈より深い雪が降ることに、子どもたちは驚いていました。

最後にインストラクターの方に、お礼を言います。「新潟の雪の山を体験して、発見がたくさんあったでしょう。また、このキョロロの周りは、春も夏も秋もそれぞれステキな姿を見せます。ぜひ別の季節にも来てくださいね」と話をしてくださいました。

子どもたちは、スノーシュー体験にとても魅了されたようでした。またやりたいな、という心の声がたくさん聞こえました。