5年生「雪の学校」NO.5(2019年度)

2020年1月23日

2日目の活動は、「わら細工体験」と「スノーシュー体験」を行う予定でした。しかし、スノーシューは、雪が少な過ぎて危ないために、スノーシューはつけずに林の中を散策することになりました。この記事は、その活動の様子です。

舞台は、十日町市立里山科学館「越後松之山『森の学校』キョロロ」とその周辺の森。キョロロとは、アカショウビンという真っ赤なカワセミの鳴き声が、そのように聞こえることから名づけられたそうです。館長さんからは、「今年は例年にないくらいの小雪。いつもなら建物が隠れるくらいの高さまで雪があるのに極端に少ないです。それでも、十日町の木でもある「ブナ」の美しい林や、新潟の自然に親しんでください」とお話がありました。

例年であれば、100cm以上積もっている森の中。今回は地肌が見えるくらいの雪の量でした。林の中を十名程度の班にわかれて入っていきます。日中は日差しが出て、あたたかくなり、雪が溶けていっていました。木の上にある雪が溶けて子供たちの頭に降り注ぎます。まるで雨のよう。

インストラクターさんから様々なことを教えてもらいました。例えば木の形。斜面に生える木は、大きく曲がっています。雪が降り積もって曲がって元に戻ろうとすることを繰り返すうちに、アルファベットの「J」の形になっていくそうです。雪国の植物は、しなりやすく折れにくいという特徴をもつようになるのです。

しなりやすい葉っぱをもつのが雪椿です。この葉っぱを丸めても、なかなか折れません。表面を指でなぞってみると、油分が多いように感じました。この葉っぱを丸めて口に加え、息を吹き込むと、ステキな音色の笛となります。インストラクターさんは見事に笛を作りますが、子供たちはうまく鳴らすことができません。何度も挑戦して「ピー」という音が出たときには、とても喜んでいました。

さらにクロモジの木を見つけました。こちらは、枝を折るとなんともいえない香りがします。この木を材料として、高級な爪楊枝が作られます。子供たちはあまりの良い匂いに喜んで、何度も味わっていました。

林の中では、雪が溜まっているところがあって、そこでは雪遊びもしました。新雪の上に寝転んでみたり、遠くの水たまりに向けて雪玉を投げ入れてみたり。例年に比べて少ないという雪も、神奈川で生活する子供たちにとってみたら、さわりたくて仕方ありません。

美しい美人林を抜け、散策のゴールです。最後にインストラクターの方に、お礼を言いました。「新潟の雪の山を体験して、発見がたくさんあったでしょう。また、このキョロロの周りは、春も夏も秋もそれぞれステキな姿を見せます。ぜひ別の季節にも来てくださいね」と話をしてくださいました。

あらためて豪雪の時期に来てみたいものですね。