5年生「雪の学校」NO.8(2019年度)

2020年1月29日

それぞれのお別れ会を終えると、全員がふるさと会館のホールに集合しました。帰途に着く前の最後のプログラム。キョロロの館長さんから、改めてこの地域の文化や自然について学びました。

館長さんのお話は雪の学校で過ごしてきた、この地方の自然環境についてのお話です。

「十日町市は、5万人以上の人が住む町で、世界一の積雪量を誇ります。昔から雪の影響を大きく受けてきました。『里山』という言葉があります。人の住む近くにある山のことで、人は山から様々な恵みを得て生活してきました。人と多様な生物が関わり合いながら暮らしています」

「雪はやっかいものでもあるし、役立つものでもあります。例えば、雪がたくさん降って災害になることがあります。家がこわされたり、なだれを起こしたりします。電線や水道や道路にダメージをあたえ、生活がむずかしくなるときがあります。でも、たくさんの雪解け水が、お米などの実りのもとにもなるのです。今年は雪が少なくて、農家の方はお水が足りなくなるのではと心配しています。この町は、雪が多くて大変ですが、雪が少なくて大変になることもあるのです。」

「雪によって様々な文化を作ってきました。例えば、わらを使って、靴やみのやすげ笠などを作って利用してきました。地すべりがつくった斜面を利用して、棚田をつくりました。雪の中に大根を保存することで、あまみがますことも知っています。また、雪が多くても生活できるように、地下水を利用した消雪パイプや流雪溝など工夫もしています」

そして、あらためてこの後継者の不足などにより、日本で一番おいしいといわれるコシヒカリの生産や、棚田の保全が危機的な状況になっているとのことでした。また、わら靴やみのやすげ笠の付け方も実演してくれました。

子どもたちは、これまで4日間で体験してきたことを整理して学ぶことができました。