本と出会う5-本屋-
『本と出会う』というタイトルの校長日記は、今回で5話目です。
2年ほど前、湘南学園小学校と縁のある方から、大船に個性的な個人経営の本屋があると紹介されました。思い出すたびに行こうと思うものの、なかなか機会がありませんでした。しかし昨年の夏、ようやくその日が訪れたのです。
本屋のHPを検索すると、店主の愛読書が僕と同じだったので一気に親近感が湧き、置かれている本の期待も高まりました。カフェかと見間違えてしまう明るい店構えに一歩踏み込むと、店主が奥の椅子に座り本を読んでいました。「いらっしゃいませ。」のあと、客は放って置かれます。(笑)
個人経営の本屋が面白いのは、主の好みの本しか置いていないところです。この本屋は雑誌やノウハウ本は見かけません。店主は元バックパッカーなので、旅に関わる本がたくさん並んでいます。以前の校長日記で紹介した『旅をする木』も、やはり平置きで積んでありました。店の主に益々親近感が湧きました。
本屋のHPに「みんなのための本はない、あなたのための本がある」と載っているので、それならと思い、自分の事を少し話し店主からオススメの本を紹介してもらいました。。棚から3冊ほど取り出し丁寧に解説してくれました。そこから僕が選んだのは『用事のない旅』(森まゆみ著)という本です。理由は「旅ってそもそもそうだよな。」と思わせるタイトルが気に入ったからです。テントの中で読みながら寝てしまうには最適な本でした。
その後、再び大船の本屋に行き、ススメられた本の感想を伝えました。店主から「ありがたいです。」と言われ、僕が次のオススメ本を尋ねたのは言うまでもありません。新しい本の楽しみ方を知りました。
校長日記『本と出会う3-ひとりごと-』の続きの話です。その時の日記に登場した6年生Fくんから年賀状がきました。そこには、「『旅屋おかえり』の続編が出ているよ。」と書かれていました。すぐに手に入れ、ここぞというときに読もうと思っています。そして、これは全くの偶然ですが、『旅屋おかえり』がドラマになることを同時に知りました。さらに、本にまつわる話の続きができました。