たけのこ

2021年5月7日

掘りたての旬の筍を食するのが春の楽しみのひとつです。
図工で「たけのこ」の絵を描いています。
2年生から6年生まで、それぞれの学年で画材を変えて描いています。
それは、まるで調理の仕方を変えて食卓に並んでいるようです。
ですから鑑賞する側に立ってみると、様々な味わいの筍を食していると同じような楽しみ方で、絵を観ることができます。

この日は、6年生が鉛筆でたけのこを描いていました。6Bの濃さの鉛筆1本で諧調を付けて表現します。四人掛けの机には筍が天板から生えているように置かれています。
黒板には「今しかできないことを」と書かれていました。僕は、旬なものを描くには “今しかない” からだろうな?と思いました。
しかし、図工の中村先生は「6年生の今この時は、自分を(6年生として)しっかり自覚できる時期だから、デッサンのような集中力と観察力を要する取り組みができるのです。」と話されていました。これを聞いて、6年生の”今だから”できることが、言葉として黒板に書かれていたのだと気付きました。そして、たけのこを鉛筆一本でデッサンすることで、子ども自身が”今の自分”を確認できるのだとも思いました。2学期ではだめなのです。”今である”ことに、旬のたけのこを描く必然があるのです。

子どもの小指から手首にかけては、擦れてついた鉛筆の跡で真っ黒です。それを自慢気に見せた子の「たけのこ」の絵からは、春を待ちながら土の中でじっくりと育った旬の重みを感じました。
「足下の自然の美しさに気付く人になって欲しい。」中村先生の言葉です。