先生のたまご
2021年6月29日
教育実習生が来ています。
Aくん、本校の卒業生です。優しくておっとりした印象の好青年です。5年すいしょう組で約1ヶ月実習をしてきました。大学生と言えども、子どもたちにとっては先生です。早々に算数の「分数の割り算」の授業をしました。分数の割り算の意味を教えるのは、経験があってもなかなか大変な単元です。A先生の良さは、子どもの言葉を丁寧に拾い上げているところです。
今日は実習の集大成である研究授業の日でした。授業は国語の物語文「みちくさ」です。
前日の授業では、釣り竿の場面でA先生が手作りした竿を見せたり、60㎝の鯉が出てくる場面では、紙で象っただけではなく、重さまで本物の鯉に近づけたものを用意するなど、少しでも子どもたちが興味を持つような工夫をしていました。
今日の授業は、主人公が繰り返している言葉に着目させ、子どもたちが主人公の心情の変化を考える内容でした。授業が終った後に、数人の子どもが僕のところに来ました。「A先生どうだった?」、「A先生は湘南学園に来るの?」先生を慕う想いの深さが伝わってきます。この子どもたちの声をしっかりと胸の奥にしまってほしいと思います。
我々も卒業生だからこそ、厳しい目で見てしまうこともあります。ただ、実直に子どもに向き合う姿に、自分自身も今一度襟を正さねばと感じました。
卒業生が教師になるという夢を持って、母校に戻ってきてくれるのは大変喜ばしいことです。
小学校を二度卒業させた思いになります。