郵便屋さんの贈り物

2021年11月9日


 2年生が生活科の学習で郵便屋さんをしています。校内にポストが数カ所設置され葉書が置かれています。例えば、葉書を2年こりす組に出すときは、クラス番号123(1は1階、2は2年、3は3組)を郵便番号の代わりに書いて投函します。


 休み時間になると2年生がポストへ回収に来ました。ポストの中のたくさんの葉書を見て「こんなに入っているとは思わなかった。」と喜んでいました。葉書を持って自分の教室へ戻ると、消印係の子が待ち構えています。手際よく消印を押すと、手分け係に回され配達箇所ごとに分けられます。そして、配達係の子が手作りのバックに葉書を入れて配達に回ります。教室では嬉しそうに手紙を受け取る姿がありました。

 しばらくして校長室に戻ると3通の葉書が届いていました。廊下で手渡されたりもしました。お礼を言う前にそそくさと行ってしまったので、よほど配達が忙しかったのでしょう。もらった葉書の中にはクラス番号が無いものがあります。さてどうしようかと悩んでいますが、喜んでもらえる返事を書こうと思います。

 2年生は、国語の授業で物語『お手紙』(アーノルド=ローベル作、みきたく訳)を学習しました。手紙を待つ時間が「1日のうちの、かなしい時なんだ。」と嘆くがまくん、そんながまくんのために手紙を書いた優しいかえるくん、「すぐやるぜ。」と言って手紙を4日かけて届けるかたつむりくん。それぞれの立場の気持ちを知った2年生は、今はりきって仕事をしています。物語には、がまくんとかえるくんが幸せそうに手紙を待つシーンが書かれています。念願の手紙が届いたがまくんは、とても喜びました。
 今やSNSやメールがあるので、どんなに離れていても相手へ瞬時に伝えることができます。しかし、2年生の取り組みを見たり物語を読んだりすると、時には待つのも幸せなことなんじゃないかなあと・・・そして、実はそんな時間が贅沢なんだろうなあとも思うのです。