保護者向け「さんすう教室」~なんでタイルなの?~

2018年6月20日

 「学園小の算数って、ねっねっねっ、なんでタイルを使うのかしら?」
 「さぁ、さんすう教室でタイルの活躍ぶりを学んで、お子さんと算数について楽しく語り合いましょう!」と、仲本正夫先生を講師に招いて、さんすう教室を開催しました。昨年度、一昨年度とPTA文化事業で先生を迎えての勉強会を保護者主体で行ってきましたが、今年度は学校として開催してほしいとの声が上がり、実現したわけです。

 湘南学園小学校は1966年から出版直後の『わかるさんすう』をいち早く取り入れ、量を土台にした水道方式の授業を始めました。60年代前半から「たのしいさんすう」を使った数年間の実践の下地があったことがこれを可能にしたと思われますが、「わかるさんすう」を使った算数の授業を半世紀(50年間)継続しています。
 
「面白さいっぱい!さんすう教室」の内容は、
 タイルを使うと算数が面白くて楽しいものになる!
それは、タイルが算数のしくみを目に見えるようにいてくれるから!
さあ、お母さんお父さん、今日からタイル博士になり、子どもと一緒にタイルで楽しく勉強しましょう!

「学園小の算数の教え方って、私たちがならったのと違うから子どもに教えてあげられない」→「それはですね、タイルには算数のしくみを目に見えるようにするすごい威力があるからなんです。だから、子どもたちは、わかる面白さを知ることができるんです」
と説明され、
・1年生は、数との出会い、2けたの数と10進法をタイルで学ぶ、たしざん・ひきざんとくりあがり・くりさがりをタイルで学ぶ。
・2年生は、3けたのたしざん・ひきざん、かけざんをタイルで学ぶ。
・3年生は、わりざんをタイルで学ぶ。
と、先生作成のプリントを手元に算数の授業をみっちり2時間15分受けました。

 1年生の保護者は、わが子にどのように教えたら良いかを学びたくて、算数教室に参加された方が多くいたようです。「数」とは何か?原点から考えること。算数が苦手な方も得意な方も、今日は自分が1年生になったつもりで参加したとのことでした。「戻る場所のある学び方」にうらやましく思いましたと感想を寄せてくださった方もいました。

 2年生の保護者は、わが子に3ケタの引き算を教えてもうまく説明ができずに困っていた方もおられたようです。わが子が、くりあがり、くりさがりの筆算をするときに書いていた小さな文字の意味を疑問に思っていたことがわかったり、かけ算、わり算の「1あたりの数」の概念が分かりやすかったと講演会の終わりは皆さん笑顔でした。

=1年生保護者から=
●今日は貴重な勉強会に参加させていただき、ありがとうございました。「数え主義」を植え付けられた世代としては、目からウロコでした。10進法やタイルを知っていたら割り算が苦手にならずに済んだのに!と思いました。子どもと一緒に改めてタイルを学び、お互い勉強していけたら良いと思いました。
●本当の基礎からしっかり学べることにうれしく思いました。私が期待する「豊かな学力」が得られると実感しました。
●娘が通っていた幼稚園でもタイルを使って学んでおりました。それは、算数の概念がわからなくても計算をするためと思っていましたが、概念をはっきりさせる為のものだとわかりました。家庭では「早く宿題をしなさい!」と計算のスピードばかりに目がいきがちですが、家でもタイルを使って学習させていきます。今さらですが、算数を楽しいと思えるお話でした。ありがとうございました。
●漠然と頭の中で計算する際にイメージしていたことを、改めてタイルにすることで教えやすく、理解しやすいと思います。自分自身が数多く計算をこなすことでコツをつかんでいたことを、本人は計算を知る前に学ぶことができて幸せだと感じました。
●最近では、ネットなどにより情報があふれ、疑問に思ったことの答えがすぐに手に入るようになりました。また、子どもの学習においては、早期学習が推奨されて未就学のころから文字や計算を詰め込みがちです。子どもの「なんで?」「どうして?」の問いかけにも「そう決まっているの」と、答えがちです。先生のお話を聞き、タイルの考え方がよく理解できたのはもちろんですが、数の仕組みを理解して、その基本を元に発展させていくことが…。

=2年生保護者=
●私は、いわゆる算数を習って大きくなった世代です。「なぜこうなるのか?」ということを考えたことはなく、暗記!暗記!でした。息子が学園小で算数を習うようになって、自分も一緒にタイルを使って学びなおしております。今日のお話を参考に、これからも息子と2人で楽しく学んでいこうと思います。
●自分がタイルを用いての計算に慣れていない為、パッとはできないが子どもと一緒に学んでいきたいと思う。タイルを使った方が子どもにとっては「数」というものの仕組みが理解しやすいと思う。
●本日は貴重なお話ありがとうございました。2年生になり3桁の計算に入り、タイルは必要ないのかと思っていましたが、タイルは数の概念を知ることができ、とても面白いと思いました。私の教え方は、数え主義でしたので、かけ算に入る前に先生のお話を聞くことができて、本当によかったと思いました。

 仲本先生へ講演会を終えての感想を聞いてみました。
①雨風の中、たくさんの方に参加に嬉しく思いました。皆さんが、はじめから真剣に聞いてくれたこと、うれしかったです。真剣なだけに、こちらも緊張しましたよ。
②お父さんが5名参加されていたことがとても嬉しかったです。お父さんの参加は、今までにないですね。
③休憩もなく2時間15分の続けての講演会でしたが、あっという間でした。
④アンケートを読ませていただきました。いやぁ、嬉しかったですね。また質問があればお聞きしますよ。
 お子様とタイルを使って楽しく学べるといいですね。
本日は、ありがとうございました。