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校長日記

全学避難訓練

2018年9月25日

全学での合同防災避難訓練を本日行いました。
「相模湾沖地震」が起きた後に「津波警報が発令」し、「非常事態宣言(緊急避難命令を発令しました)」。
ねらいは3つで、
①緊急放送を聞く態度。
②避難時の行動。
③幼稚園・小学校・中高・事務パートとの連絡体制。
について事前確認を行っての実施です。

 特に②の「避難時の行動」については、“その場にあった行動を自分で考え、行動できること”とし、清掃中に地震がきたという想定でしたから「清掃分担場所からの避難が安全にできる」ことが大事と伝えていました。校舎3階に避難するのに階段を使用するので、2列での移動を意識づけ強調しての訓練です。
上級生が下級生を見守りながら、下級生を優先しているシーンには逞しさを感じました。

「想定にとらわれるな」

 先日9月6日朝3時7分★に起きた「北海道胆振東部(いぶりとうぶ)地震」で、山からの土砂で人が亡くなったり、生き埋めになったり、けがをしました。地震の後に電気がこなくて、大勢の人が電気のない生活をしていることもテレビで放映されましたから、皆さんも心配されたことでしょう。

 今日は、地震と津波の話「想定にとらわれるな」という話をします。
今から7年前の2011年3月11日に起きた「東日本大震災」では、1万5894人の死者・行方不明者がでました。震災関連死を含めると1万9418人にのぼり約2万人の方が亡くなられたことになります。大勢の人々が津波で家を流され、店や工場を壊され、津波は防波堤や防風林を越えて町や家を襲いました。
 
 しかし、この大震災・大津波の時に、「奇跡なような出来事」が起こったのです。それが、今日のお話です。
 岩手県の釜石市には、小中学生が約3000人いました。この3000人は驚くことにほとんど全員(99、8%)の人が津波から逃げ延びて無事だったのです。
 「なぜだと思いますか?」
それは、釜石市の小・中学生は、何年にもわたり「津波からの防災訓練」や「防災学習」を積み上げてきたからなのです。その指導をされたのが片田敏孝(としたか)先生(当時は群馬大学、現在は東京大学総合防災情報研究センター特任教授)でした。

 「片田先生は児童・生徒に、いったいどんなことを教えて、みんなの命を救ったのでしょうか?」次の3つになります。

【1】1つ目は、「想定にとらわれるな!」
ということです。「想定」とは、仮にこうなるだろうと決めることで、津波で例えれば、次に起こる地震では高さが5メートルになるだろうなどと人間が決めることです。片田先生は、「そういうことを信じるな!」と言っています。片田先生は、こうも言っています。
「ハザードマップを信じるな!」。「ハザードマップ」とは、地震や津波では「ここが危険です」と赤色や黄色などで色を塗って示した地図のことです。それを「信用するな」「信じるな」というのです。
 東日本の大津波では、実際にハザードマップでは津波が来ないことになっていた場所にまで大津波が押し寄せ、逃げなかった人々の大勢が犠牲になりました。だから「自分の命を守るため」には、仮にハザードマップでは津波が来ないことになっている場所にいても「できるだけ高台に避難する」ことが大切なのです。

【2】2つ目は、「最善を尽くせ!」
ということです。津波の1次避難場所、2次避難場所まできても安心してはいけません。津波が来るまでまだ時間があり、そこよりもっと高台があるなら「もっと高台に逃げる」ことが大事だということです。
 釜石市の鵜住居(うのすまい)小学校では、校舎の3階が避難場所になっていました。隣の釜石東中学校の生徒が「津波がくるぞ。逃げるぞ」と大声で叫びながら走っていく姿を見て、小学生も全員その後に続いたのです。
 結果は、どうだったでしょう。津波は、小学校の校舎にまで津波が押し寄せましたが、全員が避難していたので助かりました。

【3】3つ目は、「自分から先頭に立って、避難者になれ!」。

ということです。「率先」とは「先頭に立って」という意味です。
 最初に逃げるのは、「臆病」「弱虫」「格好悪い」などと思ってはいけません。釜石東中学校の生徒のように、君たち一人ひとりが真っ先に逃げることで、他のみんなも「危険」と考えて」逃げるようになるのです。「自分の命を守る」ために逃げる勇気が、みんなも逃げることになり、地域住民みんなの命を救うことにつながるということです。

 私たちの学校も釜石の子どもたちのように3つの教えをしっかり守りたいと思い、今日も未来を担う子どもたちに呼びかけます
 片田先生は、実は今から4年前に、湘南学園小学校にも来てくださいました。そして「3つの教え」について教員研修でもお話しされ、「地震から津波が来るまでには時間があるから、冷静に、落ち着いて3階・屋上へと避難することが大切です」と、強調されました。
1つ目、「想定にとらわれるな!」。

2つ目、「最善を尽くせ!」
3つ目、「自分から、先頭に立って避難者になれ!」
頭で考え、30センチ下の心にまで落とし、実行しましょう。

 今日は「相模湾沖地震」が起きた後に「津波警報が発令」し、「非常事態宣言」(緊急避難命令を発令しました)という全学(幼・小・中高)での訓練でした。恐ろしい災害がないことを祈りますが、地震や津波は、いつやってくるかわかりません。「自分の命を守る」ために自ら行動する「逃げる」ことが、実は、みんなの命を救うことになるというお話をしました。(避難訓練後の「校長講話」より)