夢を語る勇気〜子どもたちの物語より〜

2019年5月22日

「宝探しの毎日」をエピソードブックにまとめた2冊の本を、アフタースクールのスタッフからいただきました。大人が忘れかけている大切なことが、ここに詰まっていると思いました。
毎日たくさんの成長物語があるアフタースクール。「本物体験」と「スタッフの温かい心」にいつも感謝しています。一コマを紹介します。

「夢を語る勇気」

「大きくなったら何になりたい?」
大人たちからの気軽な問いに、小学生の子どもたちは戸惑います。小さい頃は(今でも小さいのですが)「プリンセスになりたい!」なんて考えたのに、今は言えません。
「サッカー選手」と言ったら、「足は速いのか? 日本代表の〇〇選手は3年生の頃から選抜に選ばれていたよ」なんて言われて、子どもたちは10歳になるころに、“〇〇になるにはもう遅い”と感じることがあります。そんな思いから答えられずにいると友達に「夢もないの」と言われて、子どもたちも大変です。

大人も子どもも夢を語り合える世の中になってほしいと思っていますが、第一歩として
アフタースクールではリクエストBoxを設置しています。子どもたちが好きな時に自分の願いを書いてくれる箱です。「このおもちゃをおいてほしい」「こんなプログラムがしたい」「テレビに出たい」などなど、大きいものから小さいものまであります。できない理由はいくらでもありますが、どうしたら叶えられるかみんなで考えながらできるだけリクエストに応えるようにしています。
普段のおやつでプリンが出た際に、いつもはカップのまま食べるのですが、ある女の子から「プッチンとお皿に出したい」というリクエスト。
そんなことぐらいと思う一方で、お皿を洗う量が大変になるので、余裕のある時しかできません。
夏休みのある日、ボウルを使って大きなゼリーとプリンを作り、お盆に出してみると、女の子はリクエストが叶うだけでなく、何倍にもなったことに喜んでくれました。

こうして実際に夢が叶うと、リクエストをした子も嬉しいですが、周りの子どもたちも実際に楽しめると同時に“夢が叶うこと”を実感してくれます。
子どもたちが自由に夢を語る世の中でいたいですね。