今こそ音楽・図工・体育

2020年7月30日

 「私たちのしていることが、不要不急なものだと思われているのがとても悲しい。」これは、あるオーケストラで活動している方の言葉です。

 「せっかく多くの人に見てもらうために展覧会を開いたのに、開けないのは残念だ」と肩を落としていたのは、美術館の館長の言葉です。

 「歓声がない中で集中することはできたが、誰も見てくれない悲しさはあった。」これは誰もいないスタンドに帽子を振っていたプロ野球選手の言葉です。

 芸術やスポーツはコロナウィルスの影響を大きく受けました。

 湘南学園小学校は専科制をとっています。それは、長きに渡って湘南学園小学校の特色の一つとなってきました。僕は10年以上体育と図工の授業をしてきたので、専科の専門性はある程度理解しているつもりです。ですから、このような状況の中で専科の授業を進めていくのはより大変だと思っています。特に音楽と体育は制限が多い中で活動しなければなりません。


 透明感のあるベルの音に誘われ音楽の授業を覗くと、1年生がハンドベルを鳴らしていました。吉津先生は「音楽には心を豊かにし、優しさを育める力があります。」と静かに話してくれました。

 4年生の図工は折り紙を器用に組み合わせてユニットを作っていました。松堂先生は「手を動かし何かを作るということは、心を落ち着かせることにもなります。」と丁寧に話してくれました。

 小グランドでは2年生が元気にリレーをしていました。武藤先生は「こんな状況だからこそ、スポーツはたくさんの元気を与えてくれます。」と力強く語ってくれました。


 音楽も体育も図工も、子どもたちの生きる力を育むためには大切な学びです。芸術やスポーツからもらっているエネルギー以上に、子どもたちからたくさんの元気をもらっています。子どもたちの輝きは失われずにあります。