小さな小さな旅

2014年1月28日

先週は新潟県十日町で実施した5年生の「雪の学校」の引率に行ってきました。その様子は「学びブログ」をご覧ください。
38年間の教員生活でたくさんの引率を経験してきました。最近はポジション的にも、引率中に体調を崩したり、けがをした子を病院に連れていくことが多くなりました。中でも何年か前の六年生の京都・奈良への修学旅行では、三泊四日のうち3日間医院や病院で過ごしたのが印象に残っています。もちろん子どものことを考えても、集団行動で名所旧跡を訪れたいのですが、子どもの健康安全が第一ですから当然なのです。しかし実はこれもめったに経験出来ない、私にとっての小さな小さな旅なのです。

バスに乗り込む際、縁石につまづき、足をひどくねんざしたお子さんを奈良の「野の花病院」に連れていったときのことです。お医者さん、看護師さんともに、とても気の毒がってくれて、受診の順番も処方箋の発行も早くしてくれました。またスケジュールを意識しながら最善の治療をしてくださいました。残念ながらねんざの度合いが強く、結局は松葉杖姿になり、お家の方にお迎えにきていただくことになりました。二階のリハビリ室で、松葉杖の練習をしましたが、その部屋の真向かいに薬師寺の塔が絵葉書の写真のように見えました。お寺にはいけませんでしたが、そんな風景を見ることは二度とないはず。お医者さんや、看護師さんの人情に触れ合うことも含めて、これが私にとっての「小さな小さな旅」なのです。

今回の「雪の学校」でも県立松代病院にお世話になりました。横浜から来たという院長さん初め、看護師のみなさん方とても親身になって対応してくださり、ロビーにすわっていても、みなさん声をかけてくださいます。待合室の空気もいかにも雪国のもので、そんなことを肌身に感じるのも、私にとっての「小さな小さな旅」旅であり、小さな感動なのです。