運動會からたいいく表現まつりへ

2020年10月9日

 湘南学園の運動会は、学校が創設された昭和8年から行われています。この年度は、玉川学園の運動会に参加するという形で実施されています。
 翌年の昭和9年は、なんと海岸で行われました。海岸になった理由は分かりませんが、海岸で実施するあたりは「何とも湘南学園らしいなあ。」と微笑ましく思ってしまいました。
 昭和10年には第1回大運動会となっているので、おそらく本格的な運動会となったのは、この年度からだと思われます。

 『校長日記』でも話題にした『さくらがひ』には、昭和14年の運動会のことが児童の作文として綴られています。「運動會」という題名で、3年生の男の子が綴っています。競技名がいくつか書かれており、「百米きやうそう」は,100m競争だと分かるのですが、「難行路」、「大原女」は、一体どのような競技なのか?「難行路」は止まってしまうと順位が最下位になると書かれていたので、動き続けなければならない競技のようです。また、「大原女」は小豆の入った袋を頭に乗せながら走り、旗を回ってもどって来ると書かれているので、リレー形式の競技のようです。
 今のたいいく表現まつりで行なわれている競技を振り返ると、種目も時代とともに変わってきたのを感じます。以降、湘南学園の運動会は長きに渡り、ほぼ毎年実施されてきたようです。
 約30年前の幼稚園から高校生までの合同運動会の時代を経て、平成2年、現在のような小学校単独の運動会になりました。
 平成3年から民舞が始まり、一時期は競技中心の「たいいくまつり」と、民舞中心の「表現発表会」が、それぞれ別日程で実施されていました。
 現在はそれがひとつになり「たいいく表現まつり」となっているのです。


 秋の空にうろこ雲がうすく広がり、色なき風が渡るようになりました。
 残念ながら明日のたいいく表現まつりは延期になってしまいましが、今朝もピロティでは子どもたちが自主的に民舞を踊っていました。6年生が踊っているのを見て、下級生が真似ていました。上級生から下級生へと、民舞の伝承を感じます。それが、たいいく表現まつりの歴史にもなっているのです。
 「げんきな えがおで かがやこう」今年度の児童会の目標です。
 一人ひとりの笑顔が、新たな歴史の架け橋になることでしょう。

 ※本文は『小学校だよりNo.12』を一部改変しました。