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校長日記

語り継ぐ-東日本大震災の日-

2021年3月11日

6年生の教室のホワイトボードには「卒業まであと7日」と書かれています。
今日3月11日は東日本大震災の日です。

あの日、大きな余震に襲われながら教員室へ行くと、下校途中の子どもたちが電車内などに残されているという情報が入ってきました。僕ら教職員は手分けをして、津波警報が響き渡る中、子どもたちを探しに要所に散りました。
僕は生活指導主任という立場だったので学校で待機していました。情報が錯綜する中、子どもたちの無事が確認され始めました。
藤沢駅周辺では全ての公共交通機関が止まり、人々でごった返しており、この状態で子どもたちを探すのはとても困難な状況でした。しかし、気づくと湘南学園小学校の子どもたちが一カ所に固まっていました。6年生の男の子が「ここにいれば大丈夫だから。」と下級生に声を掛け、一カ所に集めてくれていたのです。一緒にいた6年生の中には僕から厳しい指導を受けた子もいました。だからこの話を聞いたときは込み上げるものがありました。6年生が自分で考え行動してくれたおかげで、多くの子どもたちを学校に戻すことができたのです。
翌日から休校になり、学校は寂しく暗くなりました。終業式は中止になりました。日本中で多くのスポーツ大会や催しが中止になりました。湘南学園小学校も例外ではなく、卒業式の実施について議論されました。けれど、卒業式を中止にするという意見はひとつもありませんでした。どのような形で実施できるかだけを考えました。日本が歴史的にも窮地な局面を迎えたときに、下級生のことを守ってくれた6年生のために卒業式をする。それは、僕ら教職員の使命でもありました。
卒業式は下級生が出席しない小規模な形で行われました。しかし、僕の目には6年生の希望に輝く姿がとても大きく映りました。一生心に残る卒業式でした。

僕はあの年以来、3月11日にこの6年生の話をすることにしています。
下級生に声を掛けてくれた男の子は、幼稚園から高校まで湘南学園で過ごした生粋の学園っ子です。