湘南の風~たいいくだより~

2021年4月21日

授業が始まって1週間が過ぎました。

先週は、気まぐれな天気に出鼻をくじかれるような日もあしましたが、どのクラスも元気に新年度の活動をスタートさせています。

 

ある日、「地球回りと足抜き回りができるようになったから見て欲しい」

5年生の女の子から声をかけられました。

その子は、1年生の時に体育を受け持った子です。

記憶の中の女の子は、お世辞にも運動ができる方ではありません。

今年、久しぶりに体育を担当することになり取り組む内容を伝えた時、こちらを見ながら全力で「イヤ」を訴えるように首を横に振るような子です。

 

次の日の休み時間、鉄棒へ一緒に向かいました。

一足先に、鉄棒が得意な子や好きな子が、強い風を受けて回る風車のようにグルグルと回っています。

見ていると、目が回りそうです。IMG_E0822

いざ!

1年生の時の記憶から、私は少し心配になり、直ぐに手が出せるような距離でスタンバイしました。

(おっ)

内心ドキドキしていた私は、思わず「凄い安定感じゃん!何かあったら助けようと近くにいたけど、そんな必要ないね笑」と言いました。

その子は、「うん、頑張ったからね」

ちょっと恥ずかしそうな笑顔を見せました。

 

「でもね、まだあやサイクルができないし、跳び箱も跳べないの。」

「こうさはちょっとだけでまだ練習中なの」

「跳び箱はね、あとお尻ちょっとまでできたんだよ」

「卒業までにはできるようになりたいなぁ」

そんなことを話してくれました。

その時の表情からは、照れくさそうにしながらも強い意志を感じました。

覚悟と勇気をもって、前向きに取り組んでいるその子の姿がとてもかっこよく見えました。

 

「できる」「できない」に囚われず、自分なりにしっかりと向き合って欲しい。

『どう向き合ったか』

大切にして欲しいと願い、伝えていることです。

その子の向き合う姿勢は、この先、きっと大きな力となるでしょう。

 

他にも、たくさんのことができるようになって見せてくれる子がいます。

自分で、仲間との関わりを通して。

ひとつ、ひとつとその子のペースでココロとカラダを育んでいきます。

今日も風を全身で感じながら、子どもたちは元気に活動しています。