第886回 四半世紀~25年ごとの世界と日本の変化 ①

2014年5月15日

今週火曜日から体育祭の特別時間割が始まりました。午後の時間帯を中心に体操着に着替えた5学年の色別連合で練習にとりくむ姿、元気な歓声や手拍子が校内に見られます。蒸し暑く初夏のような日々になり、上着もいらない時間が増えてきましたが、生徒諸君は元気で体育祭の準備に臨んでいます。
さて、今年は「2014年」です。ちょうど100年前の「1914年」は、第一次世界大戦の始まった年であることが注目を集めています。しかし一人の人間にとっては、1世紀=100年という年月は、寿命を全うするのが難しい長い期間です。

 

ふと気づいたのは、四半世紀=25年間という節目です。この25年の間にも世界や日本の様子はいつも本当に大きく変化したことに思い当たりました。
今から25年前は「1989年」です。平成になったばかりの年ですが、世界は大きく揺れていました。旧ソ連はペレストロイカと呼ばれる大改革の真っ最中で、その影響を受けて東ヨーロッパ諸国で民主化運動が一気に広がり、ベルリンの壁が崩壊し、マルタ島会談で米ソ首脳が冷戦終結の宣言を行いました。毎日のニュースをドキドキしながら観ていました。

 

その25年前は「1964年」です。そう、東京オリンピックが開催され、その直前に東海道新幹線が開業した年です。日本は高度経済成長まっしぐらの時代であり、数々の公害や地方の過疎化など社会の歪みも広がる一方、所得の増加と家電ブームなど多くの人びとの暮らしには豊かさと希望が広がっていました。

ここまでは自分の実人生とも重なります。歴史的な出来事も、人びとの暮らしや街の様子もわずかに記憶に残っています。四季を一巡して一年間が過ぎ、それが25回巡り続ける時の流れですが、その中でいつの間にか世界も日本も大きく変化するスピードの速さを改めて思い知らされます。(明日へ続く)