5年生 フランス料理をいただきます! ~サステナブルな社会を実現する食について考えよう~

2023年2月1日

 今回、「Ma Cuisineプラス2」の皆さんとのご縁に恵まれ、5年生がフランス料理をいただくことになりました。Ma Cuisineプラス2は、港区西麻布にあるレストラン「マ・キュイジーヌ(Ma Cuisine)」の池尻シェフ(@macuisinenisiazabu)をはじめとするチームです。

 Ma Cuisineは東京西麻布にあるフランス料理店。ミシュランTOKYO2023ビブグルマン・グリーンスター掲載店です。ミシュラングリーンスターは、食材の生産や消費、調理法、レストランの経営方針に至るまで、持続可能な社会を実現するために工夫した取り組みをしているお店に対して与えられるものだそうです。

 Ma Cuisineプラス2の皆さんは、山海の幸豊かな徳島県の魅力について発信しています。また、子どもたちに持続可能な社会を実現するための食について考えてもらう活動に取り組まれています。

 今回は、湘南学園カフェテリアを運営している湘南食育ラボ(@shonan_shokuiku_lab)と平塚市で有機農業に取り組んでいる株式会社いかす(@icas.sustainable.lifestyle)とコラボレーションして、徳島のおいしい金時豚と有機農業で育てた地場野菜を使ったフランス料理が実現しました。子どもたち向けにコース料理として振舞われました。

 まず、Ma Cuisineプラス2の武田さんが授業をしてくださいました。食のエシカルな消費の大切さです。
「日本の子どもたちの多くは未来に対して明るいビジョンを持てていません。そんな子どもたちが、未来が明るいものに変えていけるように伝えたいことがあります。持続可能な社会を実現する方法の一つとして『食』について、みなさんに学んでほしいのです。今回、徳島県で育てられている金時豚を紹介します。食料を買うときに、誰が作ったか、どこで作ったかに注目しましょう。より環境に配慮した社会の実現につながります。また、今回のメニューは平塚の農園で育てられた地場野菜も使います。シェフがおいしい料理を作ってくれますので、楽しみにしてください」
事前学習で話してくださいました。

 そして、当日。池尻シェフをはじめみなさんで協力して120食を用意してくださいました。子どもたちも大喜びです。作ってくださったみなさんからのお話を聞いてから、いただきました。

 男の子に感想を聞きました。
 「豚のバラ肉の香草焼きは、肉のうま味がたっぷりで口の中に入れたら、ジューシーでおしかったです。付け合わせに平塚市の有機野菜を焼いたものが出てきました。野菜は苦手だったけど、食べてみたら美味しくて、全部食べることができました。パンは、外はカリカリ中はもちもちで、リエットと組み合わせて美味しくいただけました」
食レポがうまくてびっくりです。

 別の女の子はデザートが気に入ったそうです。
 「ロールケーキは、美味しかったです。中においもが入っていて甘かったです」

 子どもたちにとっては、フランス料理の簡単なコースとしてサーブされる中、マナーを学ぶ機会にもなりました。

 食べ終わった子どもたちは、池尻シェフに「おいしかったです」と感想を伝えました。シェフはとても嬉しそうに聞いていました。池尻シェフの言葉です。

 「子どもたちに料理を出すことは、食通に出すよりも緊張します。子どもたちの方が素直に食べてくれるからです。食べ始めたとき、あまりにも静かだったので不安になりましたが、普段は黙食だということを聞いてほっとしました。以前、子どもたちに料理を出したときに、野菜をたくさん食べてもらうため、しいたけをムースにしたことがありますが、あまり手応えを感じなかったという経験をしました。子どもたちに出すときは、好き嫌い関係なくて、食材の魅力を出すことが大事だと思うようになりました。今回は、お野菜を塩だけで食べてもらうようにつくりました。野菜が苦手な子も食べられたという話を聞いて、嬉しく思います」


 続けて以下の様にも語られました。
 「料理は、たくさんの人が関わって作られます。私も生産者とつながりをもって取り組んでいます。食を通して持続可能な社会を実現できると思います」

 子どもたちは、おいしい料理をいただくと共に、「食」について興味を深められる素敵な体験となりました。ごちそうさまでした!