湘南学園小学校の英語の授業
英語の授業は、1年生から6年生まで週2コマの時間割を作って授業を行っています。
6年間の教育課程の中では、特に3つのことを大切にしています。
一つ目は、「たくさんの英語を聞くこと」です。
英語の学習で、聞く・読む・話す・書くの4つの中でも、特に聞くことを大切にしています。子どもたちは、とても耳が良く、大人でも難しいLとRの発音をしっかりと聞き分けることができます。子どもたちの耳の良さを生かし、授業内ではたくさんの英語を聞く活動をするようにしています。たくさんの英語を聞き、耳で慣れていくことで、自然と英語のフレーズを話せるようになります。そして、単語だけではなく、文の流れを意識して話せるようになります。聞くことをスタート地点とし、読むこと・話すこと・書くことにつながっていくよう、6年間見通しを持って授業づくりに努めています。
二つ目は、「意味のあるやりとりをくりかえすこと」です。
例えば、イチゴが嫌いな子に I like strawberries. と繰り返させるようなことはしません。その子が本当に好きなものを自分の言葉で相手に伝える手助けをします。1つ1つの言葉の意味を大切にし、英語の独特の音へとつなげていきます。英語を自分の力で習得するためには、意味のある言葉で、意味のあるやり取りを小学生のうちから、たくさん経験することを大切にしています。
三つ目は、「伝えたい・話したい思いを大切にすること」です。
湘南学園小学校の子どもたちは、相手に伝えたいという思いが強い子が多く、自分の学習した経験を生活に結び付けることが得意です。その力を英語にも生かしたいと思い、学校での話題や他の教科とのつながりを中心に考えて教材を工夫しています。例えば、1年生がザリガニ釣りにお出かけした後は How many crayfish are there? というテーマで数の学習とつなげてみます。自分の体験や生活と英語をつなげることで、話してみたいと思えるきっかけになります。学校内を歩いていると、クラス名を英語で教えてという子や、時間割を英語で書いてみたいという子に出会うなど英語が身近になっています。
今の小学生が社会人になるころ、外国につながりのある人と関わることはさらに当たり前のものになるでしょう。英語はコミュニケーションのツールの一つではありますが、これから、多くの人と向き合って協力していくために、重要なものです。将来、英語を自分で学習しようと思うときに、役に立つ英語学習の素地や、英語で相手に伝えたいという思いを育てています。