6年生修学旅行 vol.7(2016年度)

2016年6月2日

二日目午後の次の目的地は、西の京と呼ばれる地域にある薬師寺です。


座席について、メモを取ろうと下を向いてノートを用意していた子どもたちに、お坊さんが一喝。

「ここでは、学校でするようなお勉強はしませんから、ノートは閉じなさい。学校に帰ってから調べられるようなことはお話ししません。今、ここに来てここでしか聴けないお話をしますから、勉強だとは思わないで、顔を上げて、今ここでしかできないことをしなさい。」

この一言で、子どもたちの背筋がぴんと伸びて、全員の耳目が一斉にお坊さんの方に集中するのが感じ取れました。


お坊さんのお話は、医術も病院もなかった昔の人々が、仏様に病の回復を祈祷するために薬師如来をおまつりしたこと、薬師如来がお医者様なら左右におられる日光菩薩と月光菩薩は昼夜交代で常に健康を見守って下さる看護師であること、六重に見える三重の塔は、三層の基礎の上に仏塔を乗せたお釈迦様のお墓であること、仏様に手を合わせるときのお作法など、厳しさとユーモアを(今時のギャグも!)とりまぜながら、みんなの胸にずんと響く内容でした。メモは取らなくても、きっと子どもたちの記憶に刻まれたことでしょう。

お坊さんの講話の後に、本物の釈迦三尊像に手を合わせる様子は、そのありがたさがよくわかっているだけに、みんな神妙な面持ちでした。

たくさんのことを学んだ奈良の地を後にして、バスは京都の北、今日と明日の2日間お世話になる然林房を目指しました。

2日目の夕食は、しゃぶしゃぶでした。みんなで協力して、おいしいお鍋をいただきました。

夜には、クラス毎にミーティングを持って、明日のタクシー行動の最終確認をしました。


修学旅行中の最大の楽しみである3日目にそなえて、みんな早めに布団に入っていました。