【教育研究】校内研究会

2016年6月11日

 本校では、教育理念の1つとして、「豊かな学びを通じて、豊かな学力を育てること」を掲げています。昨年度まで「学び合い」をテーマに研究してきた成果を踏まえ、今年度からは「豊かな学び」を目指した実践的・具体的なアプローチについて研究していきます。
 
 6月8日、2016年度教育研究の第一歩として、日本大学文理学部の小笠原喜康先生を講師に迎え、校内研究会を実施しました。
 小笠原先生から“急変する社会とこれからの課題”についてお話をいただきました。これからの社会に必要とされている力や大学入試改革について、そして言語活動、言語力について考える時間となりました。また、文章を書く際に気をつけることなど、基本的なことを再確認する機会にもなりました。
 

 
 今年度の研究主題は以下のようにしました。

“「豊かな学び」を目指して ~「書く」ことを通し、ともに育つ~”
 
 昨年度、共同研究者としてご尽力いただいた佐藤隆先生(都留文科大学 教授)から「書く」ことについての問題を提起していただきました。

「書くことによって、意識的に対象に関わり、自分の世界の見方を広げ、わかるようになる。書くプロセスを経ながら自分を認識していき、問いをもつようになる。書くという行為を導き出すような実践の開発を考えていくべきである。」
 
 「書く」という行為を通じて、自己と向き合った時、それは意識的に自己と向き合うことを意味し、その過程において自分を主観的かつ客観的に見ることで、新たな自分に出逢うことがあります。それは、自己と社会との関係付けや価値付けを積み上げていく一つの機会にもなるでしょう。

 学年によって、あるいは個々人の発達段階に応じて、自分と向き合う機会やその準備段階に至るための活動の意義を、「書く」ことを通じて考えていきます。

 また、書くことから生まれるコミュニケーションを通じて、自己と向き合い、お互いの気持ちや価値を見出し合う関係性を育めるよう、「書く技術」の向上に留まらず、書きたいことを子どもが内面から生み出せるような授業づくりを共に考え、実践を積んでいきたいと思います。